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福岡市政の闇 顧問・後山泰一氏(5)
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2013年4月10日 07:00

第2章 福岡市政を私物化した我欲、華々しい経歴から垣間見えるもの(後)~ファクト(株)

 調査報道サイト「HUNTER」が連日、福岡市特別顧問の民間会社社長・後山泰一氏について報じている。周囲の企業経営者らからは、"物腰の柔らかい好青年"と評判の後山氏であったが、同サイトによって、市の業者選定などでさまざまな疑惑が浮上している。好青年から一転、渦中の人となった後山氏とは、一体どのような人物なのか。後山氏の経歴から現在に至るまでを調べてみた。

<会社経営は順調か>
 ファクトの損益計算書、貸借対照表は非公開だが、設立1期目の2010年9月期は、売上高2,800万円、当期純利益50万円となっていた。11年9月期売上高は3,000万円前後、12年9月期は従業員が増員されたこともあり、増収となったと見られる。仕事内容が多額の設備資金を必要としないノウハウビジネスであることや、後山氏の人的ネットワークによる仕事の調達力を鑑みて、現在も無借金経営であると見られ、自身の会社自体は健全経営を保っていると見られる。
 なお、福岡市顧問としての広報アドバイザーの報酬が月額32万8,000円(13年4月現在)。年間約400万円あるが、これは現代表の個人間の取引で、会社としての取引ではないため、売上高には計上していないと見られる。
 同社の事務所は福岡市中央区大名のビルの一室を間借りしている。そのビルの保有者である不動産会社の社長と後山氏は、先輩後輩の仲。後山氏が独立してまだ事務所がない頃、「部屋が1つ空いているから使わないか」とその先輩から声をかけられたことがキッカケで入居したという。後山氏自身は、仕事上の付き合いは否定している。

<市政を私物化した我欲>
fukuoka_3.jpg 弊社特別取材班は昨年2月頃、福岡市役所1階ロビーの改装工事をめぐり、後山氏に直撃取材などを行なった。また、弊誌の新春インタビューにおいても、「どのようにすれば福岡市がもっと活性化するのか」というテーマで、広報戦略アドバイザーの立場から福岡市の将来ビジョンを語ってもらい、後山氏の福岡市に対する思いが垣間見えた。だが、のちのHUNTERによる疑惑の報道により、表の顔のほかに裏の顔があることを疑わざるを得ない。

 後山氏が歴任してきた編集長、プロデューサーという仕事はさまざまであるが、媒体の長として、接待費を始めとしたさまざまな特権を与えられるケースもある。また、雑誌の顔として、有名人、著名人らとの接触の機会も多い。なかには周囲にチヤホヤされることで、残念ながら勘違いをする(のぼせあがる)人物もいる。後山氏がそういったような編集長だったのかといえば、それはわからない。だが、未公表資料だった「都市認知度調査」を個人的に持ち出して自身の講演先で披露、さらに講演のなかで「佐賀だったらカワイイ区のイメージはつかない」といった他県を卑下する発言を公の場で発した振る舞いには、一部の人間でしか知り得ない情報を公の場でひけらかすことで、"自分の凄さを知らしめたい"といった我欲がうかがえる。のぼせあがりの行く末が、情報漏えいと失言につながったのではないか――。

 学生ベンチャー企業の立ち上げから、編集長、メディアプロデューサー、起業、市役所顧問と華々しい経歴を有するなかで噴出した一連の疑惑の報道。後山氏の進退が注目される。

(第2章・了)
【特別取材班】

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<COMPANY INFORMATION>
(株)ファクト
代 表:後山 泰一
所在地:福岡市中央区大名1-12-26
設 立:2009年11月
資本金:500万円


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