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カンボジア視察シリーズ(3)~日本語教育で就労支援、国際日本文化学園
社会
2013年9月26日 15:04

 カンボジア・シェムリアップにある国際日本文化学園は、理事長である鬼一二三(おに ひふみ)氏が日本語教室を個人で開催したことに始まり、『特定非営利活動法人アンコールワット日本文化交流会』(1997年に東京都認証)を経て、2011年に現在の名称となった。

国際日本文化学園理事長 鬼 一二三 氏 鬼氏がカンボジアで日本語学校を手掛けることになったのは、主がJICAの派遣専門家であり、家族で同国に赴任したことがきっかけという。日本を出る直前、先にカンボジアに入った主から「英語と日本語を教えられるよう備えてほしい」と言われ、本屋で日本語の教科書2冊と中学英語の文法書を1冊を買ってカンボジアへ。すでに用意されていた10脚ずつの机と椅子が、日本語教室のはじまりだった。

 同学園の敷地は鬼氏が私財を投じて購入。わずかな支援金で校舎を建設しており、現在も工事が続いている。以前より校舎の建設が進んだことから、教室内が雨ざらし野ざらしになることはなくなった。また、校舎の壁には現地の学生が書いた書き初めや俳句が書かれて展示されている。どれも形式にこだわらず、思いのままに書いている。秀逸な作品ばかりだ。「酒飲んで 酔にまかせて おねしょした」といったユーモアあふれる川柳も。

思い思いを短冊にのせて熱心に勉強するカンボジア人生徒

 特筆すべきは、鬼氏が朝7時から夜10時の終了まで、ほとんど教壇に立って日本語を教えていることだ。そのため、寝泊まりは学園内の小さなスペースを利用しているという。「シェムリアップは小さな町だから、どこへ行っても教え子が日本語を使って仕事をしているところを見ます。遺跡のガイド、ホテルや空港などで働き、日本語を使って働いて、そのお金で家族を守って、弟や妹を学校に通わせたりしているのを見ると、私のようなものでも少しは役に立てているのかなと思います」(鬼氏)。努力は実り、カンボジアの人々への就労支援につながっている。

(つづく)
【道山 憲一】

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