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求められるリーダーの出現と戦略的街づくり~嬉野温泉街(1)
流通
2013年9月27日 16:06

<観光客総数は回復傾向も宿泊客は激減>
onsen_img.jpg 疲れた体をゆっくりと休めたいと思う時に、ふと「温泉に行きたい」と思う人は多いだろう。もともと日本人は温泉が好きで、かつては1人あたり年間4泊すると言われていた。だが、それは企業の慰安旅行があった時代、いわゆるバブル経済前後(1991年3月)の頃の話である。

 日本の3大美肌の湯として知られる佐賀県の嬉野温泉も、1990年に日帰り客を含めた観光客の総数が年間215万人を記録、そのうち114万人が宿泊するほどの人気の温泉地であったが、その後、バブルが崩壊し、企業が慰安旅行などを縮小したために、一時は観光客の総数が160万人まで落ち込む事態となった。

 バブルがはじけた後、旅行の対象者は、かつての男性中心から女性中心に変わり、旅行業者が企画するパック型の旅行から、目的地(地元)の旅行業者が企画する着地型旅行に変わりつつある。対象者が企業から個人へと移行した結果の表れだといえるだろう。それにともない、著名で大規模な温泉でなくても、注目されるようになった。

 著名な温泉と言えば、九州では大分県の別府温泉を筆頭に、鉄輪、湯布院、天ケ瀬、日田などがある。ほかにも鹿児島の指宿、熊本県では近年人気が高い黒川、小国、福岡県では原鶴、二日市、長崎県の雲仙、小浜などが有名である。これらの温泉地が点在する九州において忘れてはならないのが、先述した佐賀県の嬉野だ。今年8月、某テレビ局の全国放送の人気バラエティ番組において、嬉野温泉が登場。そこで紹介されたのが温泉湯豆腐で、嬉野温泉のアルカリ質の温泉水で豆腐を作り、その温泉水で茹でると豆腐が溶け出していずれは豆乳になるという珍しいものを紹介し、コメンテーターらを驚かせていた。

 バブル崩壊時の落ち込み後、2011年には191万8,000人が訪れるほどに回復した。近年も、日帰り入浴を含めた観光客の総数はピーク時と大きな差はない。宿泊客は半数以下に激減したとはいえ、地元の旅館及び組合の集客努力が実を結んでいると言っても過言ではないだろう。

(つづく)
【矢野 寛之】

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