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M&Aは追い風?向かい風?~サントリーBF(中)
健康・医療
2013年10月 1日 11:08

<欧州で2匹目、3匹目のドジョウ狙う>
 今回の買収に先立つこと4年、サントリーグループはフランスのオランジーナ・シュウェッブス社を買収し、同国の国民的清涼飲料水『オランジーナ』の販売で成功している。同品はフランスではコカ・コーラを凌ぐ人気商品。オレンジとレモン、グレープフルーツ、ミカンをブレンドした柑橘系の炭酸飲料水で、我が国でもボトルや成分を変えて2012年にサントリー食品インターナショナル(株)(SBF)から発売された。ハリウッド俳優リチャード・ギア演じる「寅さん」のキャラクターCMを知る読者も多いのではないか。
 SBFは2011年、国内外(中国を除く)の飲料・食品会社が一体となった新体制に移行して以来、欧州・オセアニア・アジア・米州で事業展開し、ビジネス基盤を強化しながらコアブランドの成長に注力している。同年1月にはフルコアグループの「V」をスペインで発売するなど、強固な流通網を通じてサントリーグループの成長を牽引している。
  こうしてみると、このたびの買収劇は、東証一部上場によって潤沢な資金を得たサントリー食品インターナショナル(株)(SBF)が、有望視している欧州市場で2匹目、3匹目のドジョウを狙ったとする見方も不自然ではない。
 「国内は、ご存じのとおり、オランジーナでの成功から、海外ブランドの展開に自信を持っていると思います」とは、(株)グローバルニュートリショングループの武田猛社長の弁である。

<相次ぐトクホ商品で健康企業のイメージ定着>
 そもそもサントリー食品といえば、「効能と安全性において科学的裏付けを持ち、人びとの健康に本当に役立つ飲料」を基本コンセプトに、矢継ぎ早に新商品を世に送り出してきた会社。2003年11月に赤ワインなどのポリフェノール研究で培った成果を活かし、フランスの海岸松の樹皮から抽出される有効成分「フラバンジェノール」に着目、緑茶飲料『フラバン茶』で機能性飲料の分野に踏み出した。06年5月には、ウーロン茶の機能性研究の結果、我が国で唯一、食品で効能効果が標榜できる国の許認可制度である特定保健用食品(以下、トクホ)で『黒烏龍茶』を発売している。
 同品では、「本品は、脂肪の吸収を抑えるウーロン茶重合ポリフェノールの働きにより、食後の血中中性脂肪の上昇を抑えるので、脂肪の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が高めの方の食生活改善に役立ちます」との表示が許可されている。
 同品はアニメの人気キャラクターを起用した奇抜なテレビCMでブレイクし、大ヒット商品となった。07年2月には、胡麻から生まれた胡麻ペプチドを含んだ、血圧が高めの方に適したトクホ「胡麻麦茶」を発売。12年11月には、トクホのコーラ飲料「ペプシ スペシャル」を発売、同年12月末で170万ケースを販売した。さらにきょう(10月1日)、「脂肪分解酵素を活性化させるケルセチン配糖体の働きにより、体脂肪を減らすのを助けるので、体脂肪が気になる方に適している」と表示できるトクホ『伊右衛門 特茶』が発売された。いまだ売上全体の3%に過ぎないとされる同社のトクホ商品だが、そのCM展開力は消費者に、根強い健康志向企業としてのブランドイメージを焼き付けている。
 それでは、買収先となったグラクソ・スミスクラインの機能性飲料をめぐるビジネスはどのような事情を抱えていたのか。

(つづく)
【田代 宏】

≪ (前) | (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
サントリー食品インターナショナル(株)
代 表:鳥居 信宏
所在地:東京都中央区京橋3-1-1
設 立:2009年2月
資本金:1,683億8,400万円
売上高:1兆8,515億6,700万円(12/12連結)
事業内容:国内・海外の食品事業

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