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M&Aは追い風?向かい風?~サントリーBF(後)
健康・医療
2013年10月 3日 10:12

<「ルコゼード」と「ライビーナ」は金のなる木?>
 (株)グローバルニュートリショングループ(GNG)が要訳・刊行している「New Nutrition Business日本語版2013年5月号」によれば、グラクソ・スミスクライン(GSK)の飲料ビジネスは、過去10年の間、成功しているとはいえないとの見解を示している。

 サントリー食品インターナショナル(株)(SBF)が買収した「ルコゼード」(エナジードリンク)と「ライビーナ」(フルーツジュース)の2ブランドについては、ルコゼードは1927年に「回復をサポートする」をキャッチフレーズとして発売、80年代には「失われたエネルギーを補給する」とのメッセージに変更後、オーストリアのRed Bull GmbHが販売する清涼飲料水「レッドブル」に次ぐエナジードリンクブランドとして愛飲され続けた。一方、36年に発売されたライビーナは、免疫訴求ドリンクとしてマスマーケットで認知のあるファミリーブランド。グラフに示されているとおり、ここ数年間は売上は横ばいを続け、むしろ微減傾向にあった。

 同レポートでは、昨年EFSA(欧州食品安全機関)によって認められた「EU食品における栄養及び健康強調表示規則」の第13(1)条に基づき、GSKがビタミンCで「免疫サポート」と「骨の健康」を訴求する「ライビーナ プラス」を新たに発売、従来品の「ライビーナ」と市場でバッティングしてしまい、同社のブランド拡張が失敗したとの分析を行なっている。このような事例に基づき、NNB誌はマーケティング戦略の指針を示している。

 文中、目を引くのは次の一文である。同レポートは、「日本のサントリーやキリンといった企業が海外の買収活動を積極的に進めているが、(略)長期に減少傾向で推移しているブランドではあるものの、金のなる木になる可能性がある」と述べている。

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<新機能性表示制度の後押しも>
 我が国では今、新たな機能性表示制度の導入に向けた準備が進んでいる。米国型のダイエタリーサプリメント制度を参考にした、独自の制度の施行を試みようとするもので、これまでに叶わなかった機能性表示が一般の加工食品や農産物、健康食品等で許可されるという画期的な制度。今回の買収劇についてSBFは、「機能性表示制度やトクホ制度とのからみはない」と表向きは否定しているものの、将来的に活況を呈するはずの機能性飲食品市場をターゲットに見据えていないはずがない。
オランジーナのブランディングに成功したSBFが、「ルコゼード」と「ライビーナ」を国内のマーケットに投入する日もそう遠くないかもしれない。

 最後に、GNGの武田猛社長のコメントを紹介して結びとする。
 「ルコゼードは、デカビタCがあるが故に出遅れたエナジードリンク市場へ向けて、比較的早く展開をするのではないか。レッド・ブル、モンスター・エナジー、ロックスターといった米国御三家に対抗するブランドに育てたいのでは。ライビーナは数年前までディーエイチシーが販売していたので、少ないながらもロイヤルユーザーがいる可能性がある。こちらは店販に限らず、通販も視野に入れてくる可能性がある。店販の場合は、なっちゃん、アセロラ、CCレモン、オランジーナなどを補完するポジションを狙ってくるだろう。今まで、紫系の飲料がなかったので、相性は良さそう。国内展開でのデメリットは、あまりない」。

(了)
【田代 宏】

≪ (中) | 

<COMPANY INFORMATION>
サントリー食品インターナショナル(株)
代 表:鳥居 信宏
所在地:東京都中央区京橋3-1-1
設 立:2009年2月
資本金:1,683億8,400万円
売上高:1兆8,515億6,700万円(12/12連結)
事業内容:国内・海外の食品事業

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