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総合都市プラザ見直しへ! 宮原信孝・久留米大教授(前)
政治
2013年10月18日 15:04

 久留米市が総合都市プラザ建設で揺れている。久留米市が総事業費165億3,000万円を投じ、市役所横の老朽化した市民会館の移転先として、旧六角堂広場、旧井筒屋跡地に同プラザを建設する計画を立てている。今まで席数の関係で誘致できなかったコンサートや学会などを実現できる施設を作ることを目的の1つとし、これから先、これだけの規模の公共工事はないとして、市にも総合都市プラザ推進室を設置するほどの熱の入れようだ。2015年度末のオープンに向け今年8月、実施設計を発表したものの、全市民の理解を得られないまま強行的に建設が決定。業界の内外からも「税金の無駄遣い」という声もあり、その事態は収拾していない。

<総合都市プラザは事業計画の見直しへ民間主導で収益性の高い事業に>
 久留米市には総合都市プラザの建設のほか、JR久留米駅西口の駐車場開発、八丁島(久留米市宮ノ陣町)のゴミ処理場建設など、市民にとって「本当に必要なものなのか?」と疑問視されている様々な問題が山積だ。これらの計画の見直しを含め、"久留米市民のために必要なものは何か?"を掲げて今年8月、来年1月に行なわれる久留米市長選に立候補意思を表明したのが宮原信孝氏だ。

miyahara.jpg 宮原信孝氏は久留米市津福本町育ちの55歳。久留米大学附設中・高を卒業後、東京大学を卒業し、外務省に22年半勤務。主に中東問題に携わり、中東第2課長、在アフガニスタン日本大使館次席などを経て、日本を、地域を強くするために帰郷。元々、地域の発展に寄与することを志し、外務省辞職後、2005年8月に行なわれた衆議院議員選挙比例区九州ブロック自民党公認で出馬したが落選した。その後、大学教授に転身した経緯を持つ。久留米大学文学部教授、同大学国際交流センター所長を歴任し、落選から9年目となる2014年1月、久留米市長選への出馬を予定している。

 現在、宮原氏はフェイスブックや自身のブログ(新杜若(かきつばた))で日々の活動を報告している。そしてこの5月から定期的に久留米の西鉄およびJR沿線の各駅や市内各地の交差点で早朝辻立ち演説を行なっている。
 宮原氏は「総合都市プラザの事業計画を見直し、収益の出る市民のための施設にするべき」と語る。現在、進行中の工事をストップしてしまうと莫大な違約金が発生する。ならば「利益の出る事業計画を作り、市民のための施設にしていくべき」という考えを持っている。現状で、宮原氏が取り入れたいのは行政主導ではなく、民間主導の発想。これは全国的に第三セクターを含めて行政主導の箱物工事の大半が失敗に終わっていることが背景にある。行政主導ではなく、民間主導により収益の出る施設になれば、これをうまく活用することでビジネスの輪が地域に広がっていくという考えだ。

 久留米市の財政は穏やかではない。1,900億円の借入金と年間利息30億円を抱える久留米市は財務基盤の強化が急務となっている。なのに多額の血税を投じて建設される総合都市プラザにおいては収支計画が明確化されていないうえに、現在の市民会館の年間維持費5億円の倍以上がかかるとの声もある。よって今回の総合都市プラザが収益性の乏しい施設となれば、次の世代に負担を残す事業にしかならない。「市民の収入が増えるか?税収が増えるか?市民の便益がおおいに高まるか?この3つの観点から、すべての予算、公共事業を徹底的に精査することで、財政規律を確立していきたい」と宮原氏は語る。総合都市プラザの事業計画の見直しも、市の将来を考えてのものなのだ。

(つづく)
【矢野 寛之】

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