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「人生」極める

【フォトエッセイ】世界の山々を巡るアマチュア写真家、井上正弘氏の軌跡(13)
「人生」極める
2014年1月16日 10:32

13「平ヶ岳から」1998年7月

 平ヶ岳は二度と行きたくない山です。
 早朝の3時過ぎに自宅を出て、平ヶ岳登山口に着いたのは8時でした。当時の山と高原地図には2カ所の水場が記載されていましたので、水は0.75リットルしか持って行きませんでした。ところがカンカン照りの暑さのために水はすぐになくなり、腹ごしらえをしようとおにぎりを食べても戻してしまいそうになります。脱水状態で唾が出ないのです。

 しばらく最初の水場に辿り着き水を補給しようと谷に降りましたが、数人の人が並んでいます。岩場から流れ落ちる水は糸の様に細く水筒を満たすのに10分くらい掛ります。自分に順番が回ってきて水を得るまでに30分以上を費やしました。次の水場に行くまでも同じような状況で水筒は空っぽになりました。
 この水場は登山道脇で地面から湧き出てくる水なので、コップで汲み取って水筒に入れましたが水量は有りません。これらの水は翌日の帰りには枯れていました。
 気を取り直して登り、疲れたので岩の上で休んでいると後から来た若者が「さあ行きましょう。すぐそこがテント場ですよ。」と声を掛けて来たので、立ちあがって歩き始めるとすぐにテント場に到着しました。
テントを張り終え玉子石を見に行く途中にビューポイントを見つけ、翌日早朝から夜明けを待ち、平ヶ岳越しに燧ヶ岳が望めました。

行程:平ヶ岳登山口・平が岳テント場(泊)・平ヶ岳登山口

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井上正弘氏略歴
1948年 宮崎県生まれ
1971年 大阪工業大学機械工学科卒業後、工作機械メーカーやガラスメーカーにて設計等の仕事に従事。1973年から山歩きを始め、1975年より写真を撮り始める。その後、転職、関東への転居を経て、2003年リフレッシュ休暇を用いて富士山より高い4,000メートル以上の山に登ろうと海外登山を思い立った。登山時に撮った写真のなかには、「日本カメラ」のサービスサイズカラーフォトコンテストや「山と渓谷」のフォトブックコンテストで入選したものもある。現在3つのハイキングクラブに所属。

<主な海外登山暦>
2003年 マレーシアのキナバル山(4,095m)
2004年 中国のタークーニャンシャン(5,025m)
2006年 タンザニアのキリマンジャロ(5,895m)
2008年 ロシアのアバチャ山(2,741m)
2009年 モロッコのツブカル山(4,167m)
2009年 ネパールのランタン谷トレッキング
2011年 チリとアルゼンチンのパタゴニアトレッキング
2011年 ネパールのヤラピーク(5,520m)
2012年 スイスのブライトホルン(4,165m)
2012年 ブータンのチョモラーリBCトレッキング
2013年 トルコのアララット山(5,165m)

<現在所属しているハイキングクラブ>
1987年 「ちんたら協会」を設立(1人)
2006年 「どらねこ隊」会社の2人の女性から山に連れて行ってくれと頼まれて結成。現在6人
2006年 「んじゃろ会」キリマンジャロで一緒になった人達で結成。現在11人


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