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【トップインタビュー】ハウステンボス代表・HIS会長 澤田秀雄氏(3)
直撃インタビュー
2010年12月29日 08:00

目指すは「観光ビジネス都市」 ハウステンボスを変える経営者魂

<ベンチャー企業を受け入れる意義>

 ―具体的に、2011年に向けてどのような問題点を改善していきたいですか。

澤田 秀雄氏 澤田 人材面で言えば、スタッフの気持ちというか、みんなでものを考える、行動する、直していくといったことがまだまだです。すべての企画に対して現場でものを考えて良くしていくことは、これからの課題です。

 設備面で言えば、やっぱり建物が全部古いので、修理やリノベーションをやらなければなりません。また、効率化を図るために自動化なども必要です。たとえば駐車場にしても、東京ではほとんど人のいるところはありません。しかし、ここはまだ駐車場に人がいたり、いなくてもいいところに警備がいたりします。本来なら、自動化したりカメラをつけたりすれば、経費も下がります。

 本当に、やるべきことはたくさんあってここではすべて挙げきれませんね。

 ―澤田さんの当面の目標は、ハウステンボスを「観光ビジネス都市」にすることだと聞いています。
 
 澤田 今は英語村みたいな感じで、イングリッシュ・スクエアをフリーゾーンにつくる試みなどしています。すぐにはできませんが、2011年の春から夏くらいにかけて徐々に全体が英語村になれば良いかなという構想で動いています。これは、ベンチャー1号の企業が計画していることで詳細は分かりませんが、我々も少し協力しようということです。ハウステンボスにとっては「観光ビジネス都市にする」という目的において、そうしたベンチャー企業に来てもらうのが第一番の趣旨ですから。でも、達成するのはメチャクチャ難しいですね。アクセスは悪いし、マーケットは小さい。だから、アクセスをいかに良くするか、どの大きさのマーケットを持ってくるかを考えなければダメですね。

ハウステンボス テーマパークというのは、ディズニーランドのような例外はともかく、旬なのは開業してから最初の5年くらいでしょう。その後は、どんどん価値が下がっていく。毎回当たるイベントができれば良いですけど、それでは運営側は疲れてきますし、お客さまにもいずれ飽きられます。だから「観光ビジネス都市」にして、そのなかのベンチャー企業が1つの事業を成功させていくことによって、観光とビジネスとが連関した都市になり、そのなかにテーマパークがあるというかたちにもっていかなければなりません。

(つづく)

【児玉崇・大根田康介】

<プロフィール>
澤田 秀雄氏澤田 秀雄(さわだ ひでお)
1951年、大阪府生まれ。73年に旧西ドイツ・マインツ大学経済学部に留学。在学中に世界50カ国以上を旅行する。帰国後の80年、新宿にて旅行会社(現:(株)エイチ・アイ・エス)を開業。95年3月店頭公開。96年、オーストラリアに「The Watermark Hotel Gold Coast」をオープン、会長に就任。また同年、スカイマークエアラインズ(株)(現:スカイマーク(株))を設立し、98年に国内航空業界への新規参入を果たす。99年、協立証券(株)の株式を取得し、エイチ・アイ・エス協立証券(株)(現:エイチ・エス証券(株))の代表取締役社長に就任。03年にはモンゴルAG銀行(現:ハーン銀行)の取締役会長に就任。04年、エイチ・エス証券(株)を大証ヘラクレスに上場させる。同年、(株)エイチ・アイ・エスは東証一部に上場。現在は澤田ホールディングス(株)の代表取締役社長、(株)エイチ・アイ・エスの取締役会長の他、経団連理事、経済同友会幹事、アジア経営者連合会理事長も務め、10年4月ハウステンボス(株)代表取締役社長に就任。

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