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【トップインタビュー】ハウステンボス代表・HIS会長 澤田秀雄氏(6)
直撃インタビュー
2011年1月 1日 08:00

目指すは「観光ビジネス都市」 ハウステンボスを変える経営者魂

<大切な志と夢 運とバランス>

 ―たしかに不思議ですね。ところで澤田さんは、ビジネスには「運」も必要だとおっしゃっています。しかしそれは、高い志を持って事業をしているからこそついて来るものだと思います。だから、不思議だと思える現象が起こるのではないでしょうか。

澤田 秀雄氏 澤田 そうですね。やはり志とか夢は大切です。大げさに言えば、ハウステンボス再興は日本の観光のため、九州の観光のためになると思います。あとは地域活性化、地域の雇用促進、これが最も大切です。また、ご来場いただいたお客さまに、せっかくお金を払って来ていただくわけですから、喜んでいただく、楽しんでいただく、満足していただく、感動していただく。そうなれば、ハウステンボスがもっと良くなっていきますし、スタッフの環境や待遇も良くなっていきます。

 みんながハッピーでなかったら、ビジネスにはならない。お客さまだけハッピーでも、会社が赤字で潰れたら仕方ありません。逆に、会社だけ儲けても、結果的にお客さまにとって値段が高い、面白くないではダメです。やはり地域も良くなっていく、お客さまにも喜んでいただく、そしてハウステンボスも良くなっていく。そしてスタッフも仕事にやりがいができて楽しく仕事ができ、待遇も良くなっていく。みんなハッピーが一番です。自分だけが儲けるとか、業者だけが儲けるというのは良くないですね。そこはバランスです。
 
 ―2割の経費を削減する一方で、2割の収入増を達成したということですが、これもバランスをとった結果なのですね。

ハウステンボス澤田 経費は削減していかなければ、コストがかかりすぎると利益が出ません。とは言え、お金をかけてやるところはやっていかなければなりません。たとえば、今で言うと東洋一のイルミネーションを誇る「光の王国」、その前は石原和幸さん監修の「ガーデニングワールドカップ」、夏はまさに今が旬の「ワンピース メモリアルログ」や「AKB48 DAY」など、幅広い層に楽しんでいただけるイベントをしました。

 一方で無駄な部分は自動化する、光をLEDにして省エネ化していく、いらない部署はなくしていく。そうした細かいこともしていかなければ、設備投資ばかりで利益が出ず最終的には倒産します。そのバランスは必要ですが、これが非常に難しいのです。

(つづく)

【児玉崇・大根田康介】

<プロフィール>
澤田 秀雄氏澤田 秀雄(さわだ ひでお)
1951年、大阪府生まれ。73年に旧西ドイツ・マインツ大学経済学部に留学。在学中に世界50カ国以上を旅行する。帰国後の80年、新宿にて旅行会社(現:(株)エイチ・アイ・エス)を開業。95年3月店頭公開。96年、オーストラリアに「The Watermark Hotel Gold Coast」をオープン、会長に就任。また同年、スカイマークエアラインズ(株)(現:スカイマーク(株))を設立し、98年に国内航空業界への新規参入を果たす。99年、協立証券(株)の株式を取得し、エイチ・アイ・エス協立証券(株)(現:エイチ・エス証券(株))の代表取締役社長に就任。03年にはモンゴルAG銀行(現:ハーン銀行)の取締役会長に就任。04年、エイチ・エス証券(株)を大証ヘラクレスに上場させる。同年、(株)エイチ・アイ・エスは東証一部に上場。現在は澤田ホールディングス(株)の代表取締役社長、(株)エイチ・アイ・エスの取締役会長の他、経団連理事、経済同友会幹事、アジア経営者連合会理事長も務め、10年4月ハウステンボス(株)代表取締役社長に就任。

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