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日本発「省エネ塗料」中国での挑戦(中)
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2012年7月13日 07:00

<中国でのブランドに>
0713_c.jpg この流れに、「日本の環境、省エネ技術」が貢献できる部分も大きい。
 塗料での断熱、遮熱、保温に効果を持つキルコートは、夏冬両方、効果的に使えることが長所としてあげられる。国土の広い中国では、この夏冬ともに効果が高いと言う利点はかなり重要だ。上海で行なわれた中国国際塗料博覧会では、中国の中国塗料工業協会の副会長から「提携に向けての具体的な話がしたい」との声がかかるなど、中国側の評価は高く、問い合わせやビジネス提携のオファーが後を絶たないという。シンマテリアルの小黒康夫海外事業部長は、キルコートを中国で売っていくための手ごたえをつかんでいる。「中国では、塗料が省エネにつながるという認識がまだない。中国で日本生産のものと同等の製品を作って中国の国家の認証を取っていきたい。その準備をしている」と商機到来。着々と態勢を整えている。

<現地メーカーと提携>
 上海郊外にある中堅の塗料メーカーと提携し、現地で試作品を作り、8月から実証試験を開始する。日本で製造した塗料については、すでに、断熱性能が6~7度の効果があるというデータが実証されているが、中国で生産したものについて、この夏に、日光反射、断熱効果、耐候性など、どの程度の効果があるか、念入りにデータを取る。物性試験、耐候性試験を繰り返し、中国の国家の認定する評価を受ければ、中国から国家スタンダードの製品として「お墨付き」をもらうことになる。中国での"ブランド品"となることを目標に、実証試験に臨むことになる。

 中国での塗料の市場価格は、日本の半分程度で、抜群にいいものを作ったとしても、それなりの価格競争力を持たなければ売れない。品質に加え、現地での価格競争力を持つのが成功の条件となる。小黒海外事業部長は「中国では、日本で作るよりもだいぶ価格が安いものを作れる。シンマテリアルのスペックで、気を緩めずに、日本で作るものとイコールのものを作らなければならない。現地の塗料メーカーとの提携はすでに決まっている。工場を作って、ハイスペックの製品を市場に出したら、追随できるメーカーはないのではないか」と、現地での戦略にも自信を見せている。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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