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ネットメディアは何ができるのか(前)~日本インターネット報道協会・元木昌彦代表幹事
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2014年1月 7日 14:25

<岡田元外務大臣が記者クラブを開放>
 ――2013年11月11日に開かれた第3回総会で日本インターネット報道協会の代表幹事に選出されました。抱負についてお聞かせください。

日本インターネット報道協会・元木昌彦代表幹事 元木昌彦氏(以下、元木) 本協会は、インターネットを利用した報道コンテンツの品質向上と会員相互の交流を目的に08年に設立しました。先の総会で4社を加え、現在、12社15名で運営しています。前代表幹事の竹内謙氏、ジェイ・キャストの蜷川真夫氏、日本ビデオニュースの神保哲生氏と私の4人が中心となって結成しました。
 昨年、「言論・報道の自由」「人権と名誉の尊重」「法の尊重」「品位」を柱として、協会の倫理綱領を作成しました。健全なジャーナリズムの育成という協会の趣旨に基づき、多様な言論を尊重し、報道協会としての品格を保つことを目指したいと思います。
 課題としては、基本的にネット・ジャーナリズムをどうやってつくるかという問題です。それと記者クラブとの問題があります。
 私が講談社に在職していた雑誌編集者当時からそうでしたが、当初は雑誌社も、省庁の記者クラブに加入させてほしいと要請していました。インターネットといえば、もっと門戸が狭くなります。それを何とか、一般紙の記者と同じように記者会見などに出る機会を得られるように、クラブ側とも話し合いを進めました。
 ちょうど民主党政権のとき、当時の岡田克也外務大臣が「開かれた記者クラブにしていこう」とのことで、こちらの申し出を受けていただき、率先して開放してくださったために、私たちにも記者クラブ参加の扉が開かれました。以来、協会がインターネット報道会のまとめ役を務めることで、今では総理記者会見にも出入りすることができるようになりました。
 まだまだだと思いますが、認知は高まってきたと思う。また、私どもとしましては、そういうことへ寄与したという自負はあります。

<ネット記者のレベルアップをどう図るか>
 ――これからの課題は何でしょうか。

 元木 実際に記者会見に臨むと、一般紙の記者らに伍して質問を行なわなければなりません。最初から危惧していたことではありますが、記者としてのレベルに差がある。これまでは気ままに「(クラブに)入れろ」「(会見に)出られるようにしろ」と言っていたが、いざ出ることができたら、「何の質問もできないじゃないか」と言われる心配がありました。危惧した通りとは言いませんが、そういう問題が実際に出てきているのも事実です。ネットに関わる記者のレベルアップをどういうふうにして図っていくかが、今後の大きなテーマになると思います。
 過去に経営していたオーマイニュースのときも、市民記者らの取材力ですとか、質を上げるために勉強会を開いてきました。ジャーナリズムとはどうあるべきか、ホームページ上に掲載するとか、勉強会を開催するとかして継続的に学べる環境を整えていくこともこれから考えなくてはならないでしょう。協会の会員数も増えてきたことですし、これが14年最大の課題です。

(つづく)

| (後) ≫

<プロフィール>
元木 昌彦元木 昌彦(もとき・まさひこ)
1970年講談社入社、月刊「現代」、「週刊現代」を歴任後、90年「FRIDAY」編集長に就任。92~97年「週刊現代」編集長・第一編集局長、99年インターネットマガジン「Web現代」創刊編集長などを経て、2001年に三推社専務取締役に就任。その後、「オーマイニュース」編集長、同社社長を務める。


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