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第1回 「やまじいのマングローブ」 環境保全型社会の羅針盤(中)~(株)ワイエルインベスト・山本社長
「人生」極める
2011年11月12日 07:00
株式会社ワイエルインベスト 代表取締役社長 山本 亮

マングローブ.jpg インドネシアにおける、マングローブ植林と海老養殖場の再生プロジェクトによって、地球温暖化対策および現地漁民の生活を守るための環境整備に誠実に取り組み続けたという事実は、何ものにも代えがたいものを生んだ。それは「自然保護と経済発展は結び付く」という実績だ。文化の温床に胡坐をかいていて自然と向き合うことを避けていては何も望めない。それは金銭的投資だけでは決して得られない手ごたえだ。

 確信を得た山本社長は、UNFCCCに対し、AR/CDM(新規植林/再植林)の新規プロジェクトを申請した。パブリックコメントとしてUFNCCCの公式サイトに掲載された活動内容は海外研究機関や事業者の関心を引き、数々の問い合せが寄せられた。そしてついに公の場で活動内容を発表する機会を得る。UNFCCC本部から、ドイツのボンで行なわれる「承認されたAR/CDM方法論の利用制限の特定に関するワークショップ」へ招待されたのだ。

 ワークショップに参加した25事業のうち、活動内容を発表したのは5事業。「19世紀、フランスのシャトーブリアンが残した『森は文明の前にあった。砂漠はその後にやって来る』という一文を、ここボンから見れば地球の裏側であろう日本でも実践している者がいると思って話を聞いてください」という呼びかけで始まったワイエルインベスト社の活動発表は、日本でも古くから自然と共存するライフスタイルが営まれていた例によって締め括られ、割れんばかりの拍手をもって受け入れられた。発表後、事務局長から「あなたたちの取り組みに、国はどのような評価をしているのか」と問われ、評価や援助なしに独自で取り組んできたと答えると、「それはおかしい!」と首をかしげられたという。

 しかし、海外で認められたことが日本にも伝わったのだろう、経済産業省から「地球温暖化問題対策調査 非エネルギー起源温室効果ガス関連(地球温暖化対策技術普及等推進事業)」の委託事業者として、大企業と並んで採択されるに至った。10月には、東京で開催された「REDD+第一回公開セミナー」に参加し、今までの活動内容の展示説明を行なった。場に集まった研究者から「私たちがこれから企画していきたいと考えていたことを、すでに実践し実績を上げている企業がある!」と、驚かれたという。その間にも委託調査は着々と進んでいる。この報告書が公に広がれば、「環境保護と経済発展は両立できない」という懸念も払拭されるだろう。新しい環境ビジネス市場への扉が開く契機にもなる。

(つづく)
【黒岩 理恵子】

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