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相次ぐLCCの参入で拡大する空路(3)
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2012年7月 4日 10:15

<サウスウェストとエアアジア>
airport.jpg LCC(格安航空会社、ローコストキャリア)としてのビジネスモデルを立ち上げたアメリカのサウスウエスト航空は、その最たる成功例とも言われている。格安航空会社でありながらも人件費は高く、社員のモチベーションを保ち、機内ではユニークなサービスを提供。顧客満足度を高めたことで、安定した搭乗率を維持している。機内に乗っていた動物園のペンギンを、キャビンアテンダントの計らいで客室内を散歩させたりするなど客室内を小さなエンターテインメント空間とすることを企業全体のカラーとして心がけている。「何かやってくれそうな航空会社」というイメージが浸透している。客室乗務員や社員の個性、パフォーマンスが受け入れられ、多くのリピーターを呼び込むことに成功している。

 アジアでは、マレーシアのクアラルンプールに拠点を置くエアアジアが、「赤」を基調にした飛行機で、異彩を放っている。ウェブ上で、激安のキャンペーンを行なうなど、ツイッターやフェイスブックなど、ソーシャルメディアを活用した広報戦略にも優れている。エアアジア・ジャパンも就航記念で1万席を5円で売り出し、話題を呼んだ。55機の飛行機を所有し、年間約2400万人がエアアジアを使って移動している。

<高い搭乗率で稼ぐ>
 LCCの特徴は、搭乗率と回転率を上げること。単一機を使い、整備時間を短縮。地上にいる時間を極力、短くして、稼働率を上げることに力を注ぐ。

 LCCと大手の航空会社の関係は、格安で回転の早い牛丼屋と、高級レストランの関係にも似ている。これまでのANAやJALと比べると、LCCはチケットの購入などに関しても手軽で早い。値段の安い牛丼屋は、店に入ってきてもらうことを重要視している。トッピングの生卵、みそ汁、漬物、大盛りなどを追加で注文してもらうことで稼いでいる。この点は、機内での機内食や、荷物の追加料金などサービスフィーで稼ぐLCCと共通している。ヨーロッパ各地を飛ぶライアンエアーは、このトッピングにも似た追加料金で、利益の約2割程度をたたき出している。成功しているLCCは、機内での広告掲載など工夫を凝らし、効率よく利益を上げている。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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