中国政府は重要な祝祭日において、乗用車の高速道路料金を免除する方針を固めた。7人乗り以下の乗用車やオートバイは、国家が指定する4つの祝祭日(春節、清明節、労働節、国慶節)で、通行料が無料になる。
今年の春節(旧正月)では、国内の一部の高速道路で無料化が実施され、好評だったという。また、無料化により、地方都市でもかなりの経済効果があったと判断し、まもなく実施に入るという。実施にともない、政府の収入は年間100億から200億元のマイナスになると見込まれているが、政府は「国民の利益を最優先した」とアピールしている。
中国の国民は、長距離を走ることが多く、特に祝祭日になれば、有料、無料問わず、ほとんどの場合で高速道路を利用する傾向があるという。無料化が実施されれば、大きな渋滞が生じるとの懸念も一部の識者から出ている。
中国の高速道路は1988年、上海と瀋陽を結ぶ約90キロで始まったが、20年余りで、8.5万キロにおよんでいる。最初に造られた上海市の高速道路では、すでに今後の完全無料化が決まっており、一足早く料金所の撤去作業が終了している。試験段階で無料化が実施された際には、車が約20%も増えたという。
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