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胡錦濤はなぜ軍主席を留任しなかったのか?(後)~中国経済新聞
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2012年12月 1日 07:00

■李源潮氏と汪洋氏は準備組
 李源潮氏と汪洋氏が常務委員に選出されなかったことは大変な驚きだ。汪洋氏は長い間薄熙来氏の対立者として存在し、そのため多くの攻撃を受けた。しかし李源潮氏は粛々と仕事をし、各方面で受け入れられ、それなりの成果もあげていたため今回の落選は実に意外であった。

 胡錦濤氏は江沢民氏のように軍事委員会主席に留まることはなかった。直前まで多くの軍幹部は胡主席の指揮に従うと言っていたし、また多くの人が胡氏に軍事委員会主席に留まるよう建言していた。本心であるかどうかは別として、習近平氏も留任を勧めていた。
 数カ月前、江沢民、李鵬、朱鎔基、李瑞環氏ら「元老」が頻繁に登場し、人事に干渉することが心配された。しかし胡錦濤氏の行ないはすべてを決した。中国の歴史上でも権力に執着することのない数少ない指導者である。今後これが模範となって、退職した旧指導者が、特に人事面において現指導者に干渉しないことを祈っている。

 今回の18回大会の人事は、1年前にすでに決定済みだったという説がある。表面は柔和だが内面は辛辣だといわれる胡錦濤氏は、薄熙来氏の重慶でのやり方を認めず、また最高指導層に入って習―李体制や指導部の障害になることを望まなかった。胡錦濤、温家宝、習近平の3人は協議の上、次のような解決法をとることとなった。まず常務委員の人数は以前と同じ7人とし、集団指導を有利にして効率を高める。2つ目は習氏と李氏を除く5人の新常務委員は年齢で線を引き、1945年より前に生まれた者は常務委員には入らない。5人の常務委員は兪正声(45年)、張高麗(46年)、張徳江(47年)、劉雲山(47年)、王岐山(48年)である。

■19回大会は本番
 注目すべきことは、この5人を任命した最後の「元老」は、彼らの才能や業績だけでなく、穏健派で「習―李」体制の脅威とならない人物を選んでいることだ。王岐山を除いてこれといった才気は感じられない。第18回大会は習近平氏のために、能力の高い、和やかな常務委員チームを用意した。そのおかげで習・李氏は大胆かつ有効に政治を行なうことができ、5年後の第19回全国代表大会では、常務委員の改組を行なって、高齢の委員を年若いメンバーと入れ替えるだろう。

 また5年後の19回大会では李源潮氏と汪洋氏は2期の政治局委員だけでなく、67歳以下の常務委員に選出されるだろう。彼らに薄熙来のような事件が起こることがなければ、19回大会での常務委員入りは確実だ。60歳以下の次世代として、胡春華市と孫政氏もまた常務委員入りの可能性がある。10年後の20回大会では常務委員は5人に減少されることも予想される。その時は李克強氏、汪洋氏、胡春華氏、孫政氏の天下となるだろう。

(了)

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