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福岡県赤村から日本農業復興への提言(中)~鳥越農園ネットワーク・鳥越和廣代表
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2012年9月24日 07:00

<低所得、高齢化を吹き飛ばすには若い力が必要不可欠>
 「これは日本全国に言えることですが、最近は急にゲリラ豪雨があったりと、異常気象で作物が作りにくくなっています。気候の変化が大きすぎて地域によっては桜と梅が一緒に咲くところもあるほどです。我々の食生活は、今は輸入に頼れる部分もありますが、これが中国やアメリカとの関係が悪化したらどうなるのか?国や行政は食糧対策が無防備で自覚がなさすぎです。食べ物がなくなった所で初めて動くようでは駄目だと思います」と鳥越さんは問題点を指摘する。

0924_fukei.jpg 今後の農業については、「もう1度、林業、農業を含めた第一次産業を復興させたい。そのためには生産者の高齢化もありますが、所得を向上させなければなりません」と話す。農林水産省のデータによると、2008年度の農家1戸あたりの総所得は546万円。農業所得と勤労者世帯の勤め先収入を比較することは単純にはできないが、主業農家の家計費(農業資材、耕耘機の費用など)は農業所得を上回っており、補助金や年金などの農外所得などを得なければ生活ができないのが現状だ。よって企業の新規参入は難しく、若者も農業に魅力を感じることができない状況となっている。

 鳥越農園ネットワークのスタッフは若い。副代表の耕輔さんも31歳で、そのほか20代のスタッフが活躍している。赤村は農業従事者の高齢化が進んでいるが、鳥越農園はそのなかでもひと際異彩を放つ。鳥越さんの息子で副代表の耕輔さんは元々、ボクサーだった。しかし、プロデビュー直前に家業を手伝って欲しいという父親の要望を受け、赤村に帰郷。だが、耕輔さんは「田舎で農業なんかかっこ悪いからいずれ辞めてやる」と当初は消極的だったという。しかし、1年ほど経って見たテレビ番組が耕輔さんの気持ちを変えた。
 「カッコいい農業を目指すという番組でしたが、高級車に乗り、スーツを着た人が従業員に支持を出している姿で、何だろうこの人は?と思っていたら農業法人を経営している人でした。しかも、弱冠35歳と若い方でした。『こんな人がいるんだ!』と驚いていたのですが、偶然にもその1カ月後、参加した研修会でその農園に視察に行くことになり、テレビに出ていた経営者の方とお話ししました。そこで自分の農業に対するイメージが変わりました」と語る耕輔さん。世のなかを見渡せば、若くても農業にチャレンジし、成功している人がいることを知った。以後、若いスタッフが中心となり、鳥越農園を盛り上げている。

(つづく)
【矢野 寛之】

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