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チャイナビジネス最前線

虚言癖が明るみに!?ついに中国中央電視台まで報じた日本人ジャーナリストの「ウソ」(前)
チャイナビジネス最前線
2012年11月 5日 14:45

 中国や台湾を拠点に、アジア各国を渡りながら取材活動を続けるフリージャーナリストがいる。現地のマスコミに精通する彼が、日本との文化の違いを感じながらも、アジアならではの面白さについて、リアルにレポートする。

 身から出たサビとは、まさにこのことだ。中国で活動する日本人国際コラムニストの加藤嘉一氏の「ウソ」の収拾がつかなくなっている。10月31日に日本の週刊誌が「『中国で一番有名な日本人』加藤嘉一氏に経歴詐称疑惑」と題し、加藤氏の「東京大学に合格したが、それを蹴って、北京大学に留学した」との発言は全くのウソで、さらに経歴にもいくつかのウソがあると報じた。その報道を機に、日中両国間のインターネットメディア、さらには中国中央電視台まで巻き込む大騒動となっているのだ!

katou.jpg 加藤氏は中国に拠点を置く評論家で、日本では中国の現代社会に関する書籍を出版したり、情報番組に出演するなどの活動を行なっている。学歴経歴詐称に関する一連の騒動を受け、加藤氏は自身の中国版ツイッター「微博」のなかで「自分の幼稚さと未熟さ故に、皆さんに誤解を与えてしまった。大変申し訳なく思うと同時に、今後、皆さんからの信頼を得られる人間になれるよう努力したい」と謝罪している。

 筆者は中国に拠点を置いているが、かねてから、加藤氏の日本のテレビ番組での発言には違和感を抱いていた。加藤氏は今年3月、池上彰氏が司会を務める日本の民放テレビ番組に、新進気鋭のジャーナリストとしてゲスト出演。加藤氏は番組内で「胡錦涛国家主席から一目置かれる人物」として紹介され、本人も「胡錦涛国家主席と接触する機会があり、ちょっとした意見交換をした。その内容について具体的に(このスタジオでは)言いづらい。(言いづらい部分は)内密な話だから外には漏らさないでくれという前提があるから。胡錦涛さんは私と個人的な交流をする際も『加藤さん、これからも言論活動の方で頑張ってくれ』という言い方をされた」とコメントしている。著書の中でも「短い時間ではあったが、胡錦涛氏は私の目を見てじっと何かを訴えかけた。我々には暗黙の了解ができあがっていた」という旨の記述をしている。自身のプロフィールでは「2008年5月、胡錦涛氏に面会を求められた」と記述。胡錦涛氏との親密な関係をなにかとアピールしているのだ。経歴詐称が明るみになった現在、果たして、胡錦涛氏とのエピソードもどこまでが本当なんだろうか・・・?

(つづく)
【杉本 尚丈】

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