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安全保障の強化と九州東回りの発展を(前)~衆議院議員 武田 良太 氏
政治
2013年2月22日 17:38
衆議院議員 武田 良太 氏

 4期目となった武田良太衆議院議員は、外交・国家安全保障に関して、継続的に力を注いできた。尖閣諸島問題では、中国艦が日本の海上自衛隊護衛艦にレーダー照射を行ない、北朝鮮は3度目となる核実験を行なうなど、今、日本の安全保障は脅かされている。衆議院安全保障委員会で委員長を務める自民党の武田議員は、外交、安全保障面でも今後のキーマンとなる。日本の安全保障と地元・福岡での経済政策について聞いた。

<国を自ら守るために憲法の改正へ>
 ――北朝鮮が核実験を行ないましたが、安全保障委員会の委員長として、これをどのように見ていますか。

takeda.jpg 武田良太衆議院議員(以下、武田) 彼らが何の目的でやっているのか、近隣諸国と情報交換して、「何ゆえにやったのか」という動機を抑えておく必要があります。技術力は、北朝鮮が喧伝しているほど成熟したものではないと見ていますし、各国の受け止め方としてもそのように分析していますが、そのようななかで、ミサイル実験、核実験を行なっています。技術力のなさゆえにどういう危険、脅威があるのか―。それを想定しながら、我が国の領域、国民の生命を守っていかなければならないと思っています。

 ――中国のレーダー照射に関してはどうでしょうか。どのような対策をしていくのでしょうか。

 武田 これは由々しき問題で、日本の国が因縁をつけているかのようなでっち上げを中国政府が行なったとすれば、許しがたい姿勢です。憲法上、我が国は身を守るためであっても攻撃ができません。"手足を縛られた"状態で、自衛官は、任務を遂行せざるを得ない状況にあります。それをわかったうえで、レーダー照射という挑発的な行為を行なうというのは、隣国に対するエチケット違反であると考えています。

 ――日本の安全保障が危機にありますが、政治家としてやっていくことは。

 武田 すべてを性善説で考えた「こちらが何もしなければ、よその国は、日本を脅かすことはない」という戦後社会の誤った考え方を、改めなければなりません。自分の国を守るには、どういう法整備、防衛力が必要かということを、議論ではなく、かたちとして早急に組み立てなければならないでしょう。国家固有の権利が脅かされているということが、ここまで露わになっています。国内的な憲法解釈によって、領域が守れなかったということはあってはならないのです。

 国連憲章でも独立国は、自分の国を守る権利を自然権として持っていると謳っています。日本も独立国として、自衛隊法などを時代に合ったものに変え、最低限、自国を守る国に生まれ変わらなければなりません。国民の生命を守るために、政治が見識を示していかなければならないと思っています。

 ――中国との尖閣諸島をめぐる問題や核実験を行なった北朝鮮の状況を見ると、安全保障の強化は急務です。具体的には、どのようなことを行なっていくのでしょうか。

 武田 諸政策を遂行するうえでの根拠となる法律も、変えていかなければならないと思っています。たとえば、自分たちの国を守る「自衛隊」の位置付けをきちんとして、自衛官が生命と財産と国家の領域を守れるようなものにしなければなりません。今のような手足を縛られたような状態のなかで活動せざるを得ない法律は、改正していかなければならない。

 2012年でサンフランシスコ講和条約から60年が経ちましたが、日本は戦後政治と決別して、成熟した平和国家として、今後、内外ともに責任を果たさなければならない。そのためにもまず、自国の憲法が自分の国でつくったものではないという現状を改めていかなければならないと思っています。憲法を改正するには、両院で総議員の3分の2以上の賛成が必要ですが、これは実際に改正するには厳しい条件です。時代に応じて柔軟に対応できるように、システムを変えていかなければならないのではないでしょうか。憲法を時代にちなんだものにつくり上げることは大事だと思います。

 ――日本全体の経済面を考えても、安全保障政策は重要なカギを握っています。

 武田 国家安全保障政策は、外交交渉の裏付けとなると思っています。国の安全保障に関する問題もそうですが、エネルギーや食糧の問題も「外国からお金で買えばいい」というのではなく、自分たちの国で安定的に国の安全を守り、エネルギーも食糧も準備していく。経済に直結するエネルギーや食糧問題の交渉をスムーズに進めるためにも、安全保障体制は強くしていかなければなりません。それによって、あらゆる分野の成長が担保されるのではないでしょうか。

(つづく)
【聞き手・文:岩下 昌弘】

| (後) ≫

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<プロフィール>
takeda_pr.jpg武田 良太(たけだ・りょうた)
1968年4月1日生まれ。福岡県立小倉高等学校、早稲田大学を卒業し、2009年、同大学院を修了。1992年から亀井静香衆院議員の秘書を務め、93年7月衆院選・福岡4区に出馬。その後、96年、2000年と2度の衆院選で福岡11区に出馬し、03年に初当選。以来、05年、09年、12年と再選され、現在4期目。第2次福田内閣および麻生内閣では、防衛大臣政務官を務めた。現在は、衆議院・安全保障委員会委員長。趣味は、絵画、書道、音楽鑑賞。


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