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成功体験に囚われない 果敢な挑戦でヒット生み出す(4)~(株)山口油屋福太郎
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2013年4月 7日 07:00

<徹底的な品質管理、ブランド力を向上させる>
 めんべいの開発を手掛け出したころ、いずれ販売が苦しくなると予想していた明太子事業。当時は明太子ブームの追い風もあり、同業他社が明太子での拡大戦略をとるなか、同社は拡大しなかった。

 同社は、量販店向けの廉価版明太子は取り組んでいない。また、他社では、切子、バラ子といったワケあり明太子がメインの商品のようになっているケースも多いが、同社の切れ子の店舗販売は事前に告知された日程での販売で、そうそう頻繁に購入できるようなものではない。積極的に廉価版に取り組もうと思えばできたはずだが、そうしなかった背景には、同社が自信と責任を持って出荷できるものだけをつくり、築き上げた福太郎ブランドを維持するように努めていたことが挙げられる。

 同社企画室は、品質維持のために独自の味覚テストを全社員に受験させ高得点者のみで編成されている。同社の企画室は、新商品の開発などを主に手がける部署だが、商品の試食も担当。明太子、めんべいはほぼ毎日、工場から送られてきたばかりの商品を味見し、チェックを行なっている。めんべいに関しては、定規で厚さ、大きさなどをチェック、味、臭い、焼け具合など複数の項目を毎日約10名程度でチェックしている。

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 全員のゴーサインが出た後、その製造ロットの商品は市場に出荷される。山口専務によると、過去にはチェックを合格できず、売価で500万円相当のめんべいを廃棄したこともあるという。それ以降、自社工場の製造ラインは以前より商品づくりに緊張感を持って取り組むようになった。

 また、企画室メンバーによる試食は、それだけではない。たまに直営店に並んでいる商品の抜き打ち検査も実施。明太子、めんべいだけではなく、ふりかけや明太腹づめイワシなど、商品は常に企画室の味覚高得点者にチェックされている。商品に対する徹底的なチェック体制が味を均一にすることにつながり、品質の維持、ブランド力向上につながっている。

(つづく)
【柚木 聡美】

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<COMPANY INFORMATION>
代 表:山口 毅
所在地:福岡市博多区那珂6-27-16
創 業:1909年3月
設 立:1955年1月
資本金:1,000万円
URL:http://www.fukutaro.co.jp/pc/

 データ・マックスでは、4月17日に同社専務取締役山口勝子氏をまねき、"「めんべい」に学ぶ ヒット商品の創り方"と題しセミナーを実施いたします。

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