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脱原発・新エネルギー

海洋温度差発電は再生エネの決定版か(2)
脱原発・新エネルギー
2013年5月 4日 07:00

 海洋温度差発電とは何か。簡単に言うと、海の表層海水と深層海水の温度差を利用して作動流体を気化、液化するサイクルを産み、一種のガスタービンを回して発電する手法である。基本的な仕組みは火力発電などの発電方法と同じだ。ただし、熱源は前述したように海水の温度差。つまり燃料が必要ないのである。メンテナンスなどは必要になろうが、極端な話、設置しさえすれば電気を生み出し続けてくれる夢の発電方法なのだ。

 ただ、しょせんは海水の温度差である。何百度も温度差があるわけではない。せいぜい20℃程度である。これでどうやって作動流体を気化させたり、液体に戻したりしようというのか――。そう思うのが当たり前だろう。その答えを求め続け、解答にたどり着いたのが上原氏なのである。答えはアンモニア。沸点が低く、気圧によって操作しやすい液体であるアンモニアを使い、小さい温度差でも十分なエネルギーを得られる仕組みに考え至ったのだ。
 作動流体にアンモニアを使うこと、そしてそれによって小さな温度差でタービンを回すことができること。それに思い至ったが、それだけでは実用に耐え得る、つまり、経済的な魅力まで得られるほどの仕組みにはなり得なかっただろう。上原氏の素晴らしいところは、作動流体にアンモニアを用いることだけではなく、作動流体が循環する経路の厳密な見直しも行なった点である。

 従来の循環が1つの環であるのに対して、「ウエハラサイクル」ではもう1つの環を設けることにした。さらに、タービンも低圧で回るもの、高圧で回るものの2種類を用意し、それぞれに対応させるようにした。すると高効率の循環が得られるようになったのである。

 さて、こういった工夫を重ねて海洋温度差発電の実用化にこぎつけたのである。では、この技術を使えば、どの程度の夢が描けるのだろうか。

(つづく)

【柳 茂嘉】

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