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脱原発・新エネルギー

海洋温度差発電は再生エネの決定版か(3)
脱原発・新エネルギー
2013年5月 5日 07:00

佐賀大学元学長 上原 春男 氏 まず、前回触れた、述した再生可能エネルギーの問題点である発電量のムラの問題。これは、海洋温度差発電には無用であると開発者の上原氏は語る。

「海の温度は安定しています。ですから、発電量も一定します」。
 これは、実は大変大きなことを意味している。表層海水と深層海水の温度差は年間を通じてほぼ安定しているため、このサイクルを用いれば、安定した熱源と安定した冷却材が得られる、ということになるのである。ということは、システムさえ組んでしまえば、安定的かつ持続的に電力が得られる、ということなのだ。

 ずっと、いつでも、決まった量の電気を供給してくれる。とはいえ、そのつくれる電気の量が少なかったら話にならない。「安定的に電気はつくれます。ただし少しだけれど」では基幹電力を欲している今の日本にはあまりにも無力なのである。ところが、この発電方法、安定して強い電気を得ることができるのだという。

「10万kW程度の出力が最もコストパフォーマンスに優れることになろうと思います。それを10基設置すれば100万kW、つまり原発1基分となります」。

 原発1基分がつくれるならば、10基分もつくれる。10基分ができるならば、100基分もつくれる。なんといっても日本は、世界6位の海洋国家である。いかに緯度が高いとはいえ、温度差発電に用いることができる海の広さも半端ではないのだ。

 安定的に、継続的に、強い電力を得ることができる再生可能エネルギー。つまり海洋温度差発電は、火力や原子力のような基幹電力になり得る可能性が十分にある発電方法なのである。再生可能エネルギーというと、太陽光や風力に見られるように「環境には優しい、けれども力は弱く安定しない」というイメージが付きまとう。そのイメージを力強く覆してくれる発電方法が海洋温度差発電だ。
 海水の温度差を活かしたエネルギーの抽出は、19世紀末から考え出されてはいた。そのアイデアをさらに高効率化し、実用に耐え得る魅力を付け加えたのが上原氏なのである。

(つづく)

【柳 茂嘉】

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