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コダマの核心

とうとう逮捕者が出た「徳田ファミリー」の人々(後)
コダマの核心
2013年11月19日 07:00

徳田ファミリーの『家父長』である虎雄氏.jpg 他の徳田ファミリーを列挙する。長男の哲氏は2浪して入学した埼玉医科大学を卒業後医師となり、現在は医療法人徳洲会副理事長など。妻の惠子氏は薬剤師で、有料老人ホーム経営会社の社長。

 三女の真理氏は産婦人科医で、医療法人徳洲会理事。四女の三宅ゆかり氏はオペラ歌手。一般社団法人徳洲会理事で、徳洲会グループの病院・施設へ給食を供給する会社の社長だ。

 二男の毅氏は国会議員を継がせるために医師にさせなかった。帝京大学中退。公職選挙法違反事件の主役だ。医療法人徳洲会常務理事。妻の美加氏は病院内の売店を統括する会社の社長。五女の真紀子氏は金沢医科大学出身の形成外科医で、医療法人徳洲会理事だ。

<徳田ファミリーの私物化の拠点「カブトク」>
 徳田ファミリーが拠点としているのが、(株)徳洲会(東京・千代田)。グループ内では「カブトク」と呼んでいる。全国各地の徳洲会の病院が薬や医療機器を調達する際、本部の指示でカブトクを間に挟むことを義務づけられている。その結果、カブトクは年間800億円の売上を誇り、黙っていても5~20%の仲介手数料が入る。

 カブトクは虎雄氏が全株を持ち、長女の越澤徳美氏が社長を務めていた。取締役にはスターン美千代氏ら虎雄氏の子どもが名を連ねた。ファミリーに多額な役員報酬を落とすためのトンネル会社だ。
 カブトクの社長と取締役を務める越澤徳美夫妻には、10年頃まで、カブトクから2人に年に計1億800万円の役員報酬が支払われていた。夫妻は他のグループ法人からも報酬を得ていた。これを知った虎雄氏は激怒し、11年に報酬は計4,500万円に減額された。

 徳田ファミリーのカネの成る木がカブトクだった。東京地検特捜部による強制捜査を受け、医療法人徳洲会などの理事長を退任した虎雄氏は、カブトクなどファミリー企業7社の社長に就任した。ファミリー企業を拠点に"院政"を敷く構えだ。徳洲会グループの激震は、徳田ファミリーを仕切る2人が逮捕されても終息しそうにない。

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(了)

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