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表示規制の狭間で揺れる健康食品(5)~表示にすがる健食の功罪(中)「シャンピニオンエキス(2)」

2010年4月14日 14:38

リコムの主張は正しいか


 シャンピニオンエキスの効能を優良誤認させたとして排除命令を受けた通販会社は、リコムに対する審決を冷静に受け止めている。すでに通販大手の(株)DHCや(株)デイ・シー・エスはシャンピニオンエキス配合商品を終売にしている。
 リコム社は審決直後、「報道関係資料」として関係各社にA4判のファックス用紙を送信している。同資料で同社は審決概要とのくくりで、審決の理由を4点述べている。そのなかで、「リコムが7社に対してシャンピニオンエキスの効果・性能について自ら信じるところを主張することも本件各処分(排除命令や審決)により妨げられない」とし、<リコムの今後の方針>として以下のとおり主張している。
業界紙に掲載されたリコムの広告「以上の通り、リコムの審判請求は受け付けられませんでしたが(控訴せず)、ただし今回の審決により、シャンピニオンエキスそれ自体の効果・性能(いわゆる口臭・体臭・便臭抑制)に対する否定的要因は払拭されたとの理解に立ち、これからもリコムはシャンピニオンエキスの機能性について自ら信じるところを主張し、エビデンスに固執して開発を続けてまいります」
 同様の主張が業界紙に出された広告にも躍っている。果たして上記下線部のとおり、「否定的要因」は本当に払拭されたのだろうか。


第二の合理的根拠は?


 公正取引委員会に見解を求めたところ、「(そもそも)リコム社の製造するシャンピニオンエキスに関しての排除措置ではなく、商品の表示に対するもの」と説明するに留めた。
 一方、「(商品に使用されるシャンピニオンエキスについても)合理的根拠が見出されれば、効果を標ぼうしてもかまわない」という主旨の踏み込んだ回答をした。
確かに景品表示法上では、100人が100人とも改善または体感できる合理的根拠を示すことができればパッケージ等に有効性をうたってもよいとされているが、薬事法や健康増進法など別の関連法規によって身体的機能の変化を標ぼうすることは厳しく禁じられている。いかにもお役所的な答弁で参考にはならない。
 しかし本をただせば、排除命令に合った通販会社は原料メーカーであるリコムの有するデータを根拠に作成した資料等を公取委に提出していたはずなのだ。その資料に根拠がないとみなされたとすれば、「否定的要因」が払拭されたとは考えにくいだろう。それとも第二の新しい知見が取得できたのか――。リコムに見解を聞いてみた。

(つづく)

【田代】

▼関連リンク
(株)リコムに対する審決

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