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特別取材

アキバに殴りこんだ ヤマダ電機の山田社長(2) | 東京レポート
特別取材
2008年1月25日 10:16

ラオックスを買収か

 アキバに橋頭堡を築いたヤマダの次なる仕掛けは何か。LABI秋葉原の売り場面積は約900m2と中規模。ヨドバシの超巨艦店の敵ではない。アキバでヨドバシ包囲網を築き、得意の価格競争を仕掛けるには、さらなる店舗が必要だ。
  
 ヤマダがヨドバシに対抗するために目をつけたのが、投資ファンドによって再建された量販店。07年5月、サトームセンなどを傘下にもつ持ち株会社のぷれっそホールディングスを買収したのが、その典型例だ。

 次に標的としたのは、アキバの老舗ラオックス。ラオックスの旗艦店、ザ・コンピュータ館は、1990年代にアキバの一時代を築いた。「ザ・コン」の愛称で親しまれた同店は、1990年4月、創業60周年を記念してパソコン専門店の第1号店としてオープン。ソフトバンクの孫正義社長がラオックスに対して全館コンピュータを扱う専門店の開店を提案、店名も孫社長が出版している雑誌名をそのまま使用したという。

 開店以来、パソコン・マニアの人気を集めた。アキバの名所として業績を伸ばし、1993年度には家電専門店の店舗別売上高で全国1位を獲得。書籍売り場を1階に配置する手法が、その後のパソコン専門店の店作りのモデルになったというエピソードがある。
 しかし、ラオックスは家電量販店業界の大型店競争の荒波に呑みこまれて業績が悪化。投資ファンドのMKSパートナーズが買収。その再建策として、ザ・コンは60億円で売却され、07年9月に閉館した。

 さらにMKSは、ラオックスを売却。再生ファンドのマイルストーンアウランドマネジメント(MTM)が今年2月、ラオックスが実施する第三者割当増資を引き受けて、過半数の株を取得する。経営権を握ることになるMTMは、早々と、ラオックスを売却して合従連衡をはかると表明した。
 ラオックスは、ザ・コンを売却したとはいえ、秋葉原地区に大小8店を展開。ラオックスを買収すれば、ヨドバシの超巨艦店に、得意の価格競争を仕掛けることは可能だ。

 2008年は、ヤマダにとってアキバ侵攻の絶好のチャンス。アキバを制したものが首都圏を制する。山田社長の勝負の年である。

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