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特別取材

「共育」が紡ぐ組織、そして社会(15) | 人生のエナジー
特別取材
2008年2月18日 14:35

静かな決意。再起のために


 企業を完全に清算した高木氏は、本格的な療養とリハビリに入ることになる。体力も気力もどん底の氏の気持ちを支えたのは、子どもたちの存在と彼らを守り抜くのが自分の使命であるということだった。

 療養の過程で、ある漢方医師との出会いが周囲を驚愕させる程に氏を改善させるまでリハビリに向わせることになった。病気に対する向き合い方、治し方を東洋、西洋医学の両面から学ぶことによって、リハビリに真剣に取り組むことになる。毎日のウォーキングと服薬で急速に改善、快方に向っていった。それにつれて、氏の心に「復活」に向けた静かな決意が徐々に高まっていく。今では、脚力・握力は右半身の3分の1までに回復し、日常生活にはほとんど支障がないまでになっている。3カ月に一度大学病院に健診に通い、再発の恐れはないとの診断で順調に日々である。

 こうした氏の強靭なまでの精神力は、おそらく少年の時から家業を手伝い、事業を展開して行く中で築かれた人間関係の豊かさから生まれてきたのではないだろうか。氏の心の中に、事業の解散で一度失った信用を取り戻すことこそ、自分が歩んできた人生の証しでもある、という気持ちが沸々と湧いてくる。

 無くした信用を回復することがたやすいことではないことは、誰でも経験しているし知ってもいる。途中でくじける人が多い中で、志を貫徹できるには、本人はもとより、周囲の人々のお陰であることは氏もよく分かっていた。幅広い人脈、周囲の人々によって励まされ、支えられてきたのだ。

 前述したように、中小企業家同友会の経営セミナーに参加し、その活動に関わる中で多くの経営者、知己を得たこと、これが復活にとっての重大な要素であったと、氏は振り返る。氏にとって代え難い大きな財産であり、人生の宝であった。


   
[プロフィール]
高木 教光 (タカキ キョウコウ)                    
NPO法人 キャリア教育サポート 専務理事
九州産業大学 非常勤講師
1951年 福岡市博多区生まれ
1972年 九州産業大学 産業経営学部 卒業

NPO法人キャリア教育サポートを設立 地場企業の経営者と教育界の方々との連携を行い、青少年の健全育成と地場企業への就職支援事業、教育事業やイベントを開催 福岡地区の大学生の自立と 起業支援事業を行う。 
 

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