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CMCラジオプロジェクト始動 地雷被害者にメンタルケアを(2) | CMC特別レポート
特別取材
2008年2月 6日 15:07

ラジオ放送開始を決意
 
 04年2月から現地駐在員として多くの被害者と接してきた古川純平君は、私の友人でもあるフォトグラファー池口氏から示唆を受け、ラジオを使って地雷被害者の心を癒す方法を考えた。
 カンボジアは貧困であるうえに、電気・ガス・水道・道路など基本的なインフラが整っていないため、当然のごとく、テレビは普及していない。その反面、ラジオは電池で使えるうえに安価なため、カンボジア人の数少ない娯楽として大多数の人々に愛聴されている。
 そこで、ラジオ放送により、地雷被害者の孤独な心に呼びかけようという発想だ。それがCMCラジオプロジェクト「ボイス・オブ・ハート」の始まりであった。

 リハビリセンターや病院のように被害者が集まる場所では、お互い心を通わせ、慰め合うことができても、住居に戻れば、ひとりぼっち。電話もテレビも無い世界で、孤独な心を結ぶのはラジオが最善だ。ラジオを通して、被害者同士の心をつなぎ、慰め励ます番組作りを…。さっそく古川君と現地スタッフのキム君は、被害者の声を反映すべく走り出した。
 まずは、被害者が真に何を求めているのかを知ること、被害者の気持ちを無視した作る側の独善に陥ってはならない。その確認のために、NGOに依頼したり被害者の家を一軒一軒探し歩いたりして、アンケートを配布して行く。その結果は、おそらく反対者も少なからずいるだろうという予想に反し、全員がラジオ番組の立ち上げを求めているというものであった。
 

ラジオ放送の始動と課題
 
 多くの地雷被害者の熱い期待に応えるべく、CMCはラジオ番組の制作を決定した。さっそく番組で放送する手紙、詩、メッセージなどを記入してもらう用紙を作成し、地雷被害者のもとに届けてまわる。
 これまでCMCが支援してきた被害者の治療に当たっているエマージェンシーホスピタルや地雷撤去のNGO=MAG(MAGは被害者も撤去要員として雇用している)、スタディツアーで視察してきた「難民を助ける会」の職業訓練センターやカンボジア赤十字など、バッタンバンにとどまらず、プノンペンやシェムリアップにも足を運び、地雷被害者と接点を持つ15団体に配布を依頼した。
 同時に、無駄なくできるだけ広範囲に電波を届けるための放送局選びも進める。その結果、プノンペンのFM103、バンティアイミエンチャイのFM96.5、シェムリアップのFM100.50に決定。これにより、カンボジア全土の約80%をカバーできるのだ。

 具体的にプランが進んでくると、実現のための資金の手当が必要になってくる。もともと年次計画に入ってなかったプランであり、電波料、出演料、広報のためのポスター、チラシ、アンケート用紙の印刷代、交通費、通信費-。前年の募金、支援金で現地支援を続けるCMCには予定外の予算は無い。現地駐在員はカンボジアで、代表の私は日本でスポンサーを探すことになった。
 
 

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