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【連載】苦境を打開できるか 心血注ぐべきは地場経済への貢献(6) 岩崎グループ | 企業研究
連載コラム
2008年6月10日 09:47

地元民の利益追求を

 市丸のコスモラインも決して業績は芳しくなく、ここ数年、当期欠損が出ていると聞かれる。そのような状態で、折田の支援ができるのだろうか。「島民の生活航路は守りたい。折田が担う航路は、年間5,000万から1億円の利益が出るキャッシュフローだ。しかし、整備費を含めて年間5,000万の費用がかかる」と、市丸は厳しい状況ながらも航路は確保する意向。

 これに対し岩崎側も、芳太郎氏が南日本新聞のインタビューに応じ、「折田再建の行方が分からず、直航便がなくなるのではという地元の心配も聞いていた」として、こちらも屋久島航路を守ることを宣言。航路争いに再び火が点いた。

 ある船舶関係者に「折田のスポンサーとして、岩崎と市丸以外にも声がかかったようだが、他社はこの両グループの争いには関わりたくないという理由で参画しなかったようだ」と語られるほど、両グループの確執は根深く、また地元の人たちにとっては疎ましく感じられているようだ。

 いずれにせよ、岩崎グループが保有する交通インフラは、地場経済の発展には欠かせないものである。その意味で、同グループの存在意義は大きいはずだ。しかし、地場有力企業同士がこのような争いを続けていれば、巨大な産業構造の変化の波に飲み込まれてしまうのではないか。

 同グループと市丸には、その責任の重さを自覚してもらい、単なる覇権争いでなく、地元民の利益追求にも心血を注いでもらいたい。

つづく

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