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特別取材

この世には、鬼がいる 気づけば金融鬼だらけなのだ(4) 常葉学園大学教授 副島隆彦 氏
特別取材
2009年3月23日 09:54

 私が講演で行った先の外資の大手金融法人の聴衆(参加者)は、おそらく日本を代表する多くの機関投資家(institutional investors)であった。ほとんどは30代だ。この大手法人の機関投資家と呼ばれる機関(agent)の、まさしくファンドマネージャーたちの多くが私の顔を見に来ていたのだ。私は、いつもとは調子が違うな、とすぐに勘付いた。
 いつもの講演会は、一般の投資家や経営者たちの集まりである。だから、私もこころ安らかである。「皆さん。ひどい目に遭いましたね。もう、さらに騙されて大損することの無いように、気を引き締めて十分に気をつけてください。用心すること、注意深さだけが自分を守るのです。この世は鬼だらけなのです」と私は言って、彼らと打ち解ける。
 大損をしている彼ら資産家や投資家や経営者たちは、うずくまるようにして私の話を聞いている。彼らは、近年の私の大切なお客様だ。
 私、副島隆彦は、誰も騙していない。大損をさせていない。真っ正直に本当のことだけを書いてきた。だから私は、どこへでも堂々と出かけていって、率直に正直に何でも話せる。手ひどい損を抱えて重症患者となっている資産家、経営者たちが、私の元に群れ集まってくる。ひとり何億円もの資産を吹き飛ばされてひどい目に遭った人々は、冗談ではなく、自分の痛みを背負っている。私は彼らの医者だから、受けた傷と怪我の手当てをしてあげる。
 私の金融講演会は、最近はさながら難民収容所のようである。私は、国際赤十字(本当は戦場用の軍事医療機関)から派遣された難民キャンプ医師のように、彼ら鬼に、片腕、胴体を食われた傷病者たちを救援する。 
 だから今の私は、職がなくて困っている若者やホームレスたちを救援する運動をする暇と余裕がない。とてもそっちまで手が回らない。そのうち、旧来の私の願いであり構想である、若者人足寄せ場構想の実現に向かう。
● ● ●
 私は、鬼たちと対峙して、多くのことを学んだ。私は彼らに対して、一歩も引かなかった。壇上から、「あなたたちは鬼だ。ここにはたくさんの鬼がいる。本当にこの世に鬼はいるのです。あなたたちこそは鬼なのだ」と、はっきりと一回は言ってのけた。
 日本の機関投資家と呼ばれる、大銀行、大証券、保険会社などに勤め、そこからさらに資金を預かってニューヨークやシカゴの金融市場(今は先物市場が鬼たちの牙城だ)で資金を運用している外資系のファンドマネージャーやストラテジストたちは、だいたいひとり2,000億円とか4,000億円とか6,000億円とか、多いものは一兆円を扱っている。
 まだ30代のガキで、アメリカの大学でMBAとかを取ってきて、それで金融業が向いているというだけでNYの金融ユダヤ鬼の手先になって、便利で言うことをよく聞くファイドウ(fido)たちだ。日本語の忠犬ポチ公、犬、走狗のことを、英語でファイドウという。アメリカ最大の一般向けのミューチュアル・ファンド(オープン型の投資信託)のフィデリティ証券の愛称が、このファイドウである。
 30代のガキのくせに、このひとりずつが数千億円もの日本国民の資金を預かって、あれこれ売り買い貸し借りをして投資している。そして、きっと大損をしている。資金の大半はもう消えているだろう。これからいよいよ、総額600兆円から700兆円の、日本国内から流れ出している日本国民の大切な資金は、この者たちの手で吹き飛ばされ、NYで消えて無くなってゆく。いや、もうすでに溶けて無くなっているのだ。恐ろしいことだ。
 今にも狂い死にしそうなほどキツイ仕事をして、毎日毎日心臓が破裂しそうになりながら、冷や汗が流れ、身震いがとまらないはずなのだ。両目は血走っている。表情は明らかに引き攣っている。女鬼たちの肌は荒れている。髪も血の気が引いている。見ていれば分かる。一日で100億円の損とかを、自分の体で味わうのだ。500億円、1,000億円の損とかを重ねているのだろう。 
 日本財務省の若手の主計官のような資金運用部の連中も、この外資の(アメリカの)機関投資家どもと付き合って、日本国民の大切な資金をすでに40兆円とか80兆円とか吹き飛ばしている。そして、平気の平左なのである。「自分のせいではない。これが世界の動きだ」と。この官僚鬼たちをなんとかせねばならない。この官僚鬼たちを牢屋に入れなければいけない。これに較べれば、国会議員たちは国民の代表たちだから、実は鬼ではない。国会議員(政治家、国民の代表)たちのことを、悪辣な人間たちだ、という日本国民への長年の洗脳キャンペーンを張ったのもアメリカだ。ただし、アメリカの手先である政治家鬼たちもいる。
 私は、壇上から言った。「皆さんの中には、ここには来れなかった人たちもいる。どこへ行ったのでしょうか。電車に飛び込んで死んだ人たちもいれば、自分の携帯電話を投げ捨てて(なぜなら、居所が分かるから)山奥に逃げ込んだ人たちもいると聞いています。外資の大手金融法人のトレーダーをやっていて、その後、屋久島に逃げて住み付いている集団がいるそうです」。彼らは、嗤った。顔が引き攣ったままの異様な笑い声だった。この世に地獄はあるものだ。首相官邸が眼下に見下ろせるようなタワー・ビルの中に、この世の地獄は確かにあった。そして、鬼たちの姿を私は自分で目撃した。
 霊能者である私には、自分のまわりに寄ってくる人間たちの本性が一瞬で透けて見える。私には、鬼たちの所業が見えるのだ。世阿弥たちが能舞台で鬼の舞をする姿が私には見える。般若(鬼女)の面を被って踊り狂う姿だ。鬼だ、鬼だ、この者たちが、まさしく鬼なのだ。 
 私の神通力で彼らを、私たちの神州日本から、悪霊退散、怨霊退散を念じて、吹き飛ばしてみせる。試練はどこにでもある。

副島 隆彦【そえじま・たかひこ】氏
1953年5月1日、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒業。銀行員、代々木ゼミナール講師を経て、現在は常葉学園大学教授。政治思想、法制度論、経済分析、社会時事評論などの分野で、評論家として活動。著書に『時代を見通す力』(PHP研究所刊)、『恐慌前夜』(祥文社刊)、『暴走する国家、恐慌化する世界』(佐藤優氏との共著、日本文芸社刊)ほか多数。日米の財界、シンクタンクなどに独自の情報源を持ち、日本人初の「民間人・国家戦略家」として、日本は国家として独自の国家戦略を持つべきだ、と主張している。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。

副島隆彦の「学問道場」
http://www.soejima.to/

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