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特別取材

アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(1)
特別取材
2009年4月22日 11:41

 このたび、健康にスポットライトを当てた記事“アトピー性皮膚炎”と闘うある男性の手記を20回に渡り掲載する。
 現代病を代表する一つであるアトピー性皮膚炎。今回の手記は、闘病に関する必要な要素を網羅し、患者視点で経験をもとに記している。この病と闘っている方々にとって打ち勝つための情報となれば、幸甚である。

1.はじめに

 「だいたい何をして『治った』というのですか。私が知りたいのは、いつまでに血液のこの成分がこの程度の数値まで下がり、その状態がいつまで続いたら『治った』といえるのか、という点と、その状態を導くための治療方針です。ぜひともお聞かせください」
 「あなたねぇ。そんなことばかり言って私を信用しないのなら、違う病院へ通っていただいても構わないですよ」
 貴様、何様かは知らないけれど、何ゆえお客である「患者様」の求める答えを提示しないのか。こちとら患者歴30年のベテランだよ。たかだか10年程度「お医者様」をやっているのとは経験が違うのだよ。野球の選手生命より長く患者してんだ。お医者様がどれくらい偉いのかは知らないけれど、患者様をなめんじゃないよ。
 こんなスタンスの患者、それが私です。その私が、私の今の主治医先生と交わした会話が冒頭のものです。先進医療なども経験しましたが、どれもこちらが望む結果を得られず、方々探した挙句に巡り合ったのが今の先生です。治療の初期は喧嘩ばかりでした。ところが今ではキチンと隔週でクリニックに通い、言われたとおりのプランに従っています。なぜか。理由は簡単です。今の治療が効いているかも知れないからです。その治療法などは後ほど記述させていただきます。それより、まずは現在の私の体の状態からお話ししましょう。
 現在、私は完全にアトピーを征服したわけではない、ということを書かなくてはなりません。完全に、というのは血液などの数値的にも症状的にも通常の範囲内にあるわけではない、ということです。ちょっと専門的になりますが、IgE(哺乳類に存在する糖タンパク質、免疫グロブリンの一種)の数値は現在11,000IU/ml(基準値170以下)、TARC(タンパク質の一種、特定の白血球を遊走させる)は2100pg/ml(基準値450以下)を超えております。
 したがって数値上では少なくとも重症の患者ということになります。ですが何をして重症とするのかは、結局自分の判断でしかありません。数値は重症ですが、私の今の状態は外見上も内面的にも全く健康な人と変わりがありません。私はIgEがどれだけ高かろうと、生活に困るほどの苦しみや不快感がなければよいのではないかと思うようになったのです。完璧に健康であれば相当に素敵ですが、なかなかなかなか。であれば次善の策として通常生活を快適に過ごす程度にコントロールすること、これが重要なのではないかと思い直したのです。
 これからお話しするのはあくまでも私の所感、私の経験ですので皆様の場合に当てはまるかどうかは保証しかねます。これを読んでくださっている方はご自身が、もしくはお知り合いがアトピーに悩まされていることだと思います。その方に少なくとも同じ悩みを抱えて生きている人がいるということが伝われば、そして何らか光明をつかむきっかけとなったなら幸せです。では本編を始めさせていただきます。(つづく)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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