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特別取材

アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(5)
特別取材
2009年4月28日 09:35

アトピーは不思議な病

 アレルギーなら抗原(症状を悪化させる物質。ホコリやダニの死骸など)を除去すれば発症しないんじゃないか、と思われた方も多いと思います。きっと正しいです。きっと症状は改善されます。ただし、ホコリがない世界を私は病院の無菌室以外知らないだけです。つまり、抗原を除去することは実用的でないと考えています。よしんば除去することができたとして、その狭い範囲だけで人は生きていけるのか、その点も疑問ですし。
 加えてアトピーを持っている方は何が原因か分からないけれど悪化した経験があると思います。一般に言われるのはストレス、季節の変わり目、湿度、気温などで、ほとんど訳の分からない理由で悪化しているのです。つまり、アレルギーの対処だけをしていても症状は悪化するときには悪化するということです。
 アトピーとはよく言ったもので、これはギリシャ語で奇妙な病気という意味だそうです。何が原因か、その原因が突き止められるころには天寿を全うしてしまいそうな気がします。これは先述したⅠ型とⅣ型の組み合わせがアトピーであるため、直近の作用が増悪原因とは限らない、つまり原因が特定しにくいというのがその理由です。
 私はここで発想を転換しました。アトピーを克服するということは何もアトピー体質をなくすことではないのではないか、と。生活に困らない程度のアトピーならまぁあってもいいんじゃないか、という塩梅(あんばい)です。発症をいかに食い止めるかではなく、生活に支障ない程度に抑えるか。こう考えることでアトピーに完敗していた私の人生は多少の光がさしました。

(つづく)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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