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特別取材

アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(7)
特別取材
2009年5月 1日 08:54

とてもつらい脱ステロイド

 私がチャレンジしたのは「脱ステロイド」と呼ばれるものです。結果から言いますと有効ですが根治しない上に、地獄のような苦しみにさいなまれます。したがって私は人に勧めたいとは思いません。それを前提で以下読んでいただきたいと思います。
 まず脱ステロイドに突入する前の体の状態を書かせていただきます。頚部と顔は赤くただれた状態が続き腕や足にも症状が出ていました。日常で掻きむしるということは極力注意して避けていましたが、かゆみというより痛みと不快感が強く、掻ける状態でもなかった、というのが正確な表現だと思います。
 これに対して、どのような処置をしていたかというと、薬品は抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤の3種を毎食後服用し、入浴後はステロイドの外用薬を塗布していました。ステロイドの強度はストロング~ベリーストロングです。これらを日常的に使っていましたが、体の状態は改善しないようになり、脱ステロイドを決意したわけです。
 脱ステロイド、といいますが、要は単にステロイドを使わない、というだけのことです。さらに私は自説(第6回を参照)で薬を使うことは結局体に誤認識を与えてしまうと考えていたので薬品の一切、それこそワセリンに至るまで使わないと決めました。
始めてすぐにいわゆるリバウンドと呼ばれる症状にでくわすことになりました。症状は悪化の一途をたどり、最悪の上の最悪の状態になりました。なんとも形容できない、言葉にできないほどの惨憺たるものでした。まず寝たきりになり、口を開くのも目を開けるのも苦痛になりました。当然、食事などできるはずもなく、1ヶ月に4、5キロ程度ずつ体重が減っていきました。実に凄まじい経験をしたと思います。薬剤に頼らないと決めましたから、病院のお世話になるわけにはいきません。とにかく日がな一日寝ているだけの生活でした。そんな状態が少なくとも3ヶ月は続きました。その間、少しよくなったり、ものすごく悪くなったりは繰り返しましたが、まるでアルプス山脈のようなものです。いずれも富士山より高い峰々で上下しているだけです。ただ「いずれ脱ステロイドは完成するはず」とだけ信じていましたし、それだけが寄りしろでした。3ヶ月を過ぎた頃にはベッドから起き上がるくらいはできるようになりましたが、後半年程度は社会生活を送れるような状態ではありませんでした。

(つづく 次回は5月7日です)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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