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特別取材

アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(13)
特別取材
2009年5月14日 09:45

脱ステロイドの前に(D:入浴)

 スキンケア、食事、生活のリズム以外で大切な日常のケアは入浴です。入浴では皮膚を清潔に保つだけではなく、ふたつ効果があるといわれています。
 ひとつ目はリラクゼーションです。アトピーの患者の多くはかゆみなどで強いストレスにさらされています。それが入浴時の浮遊感や温かさによって緊張がほぐれるのです。ストレスは、それ自身がアトピーの増悪因子なので、それが軽減されると症状が改善されたり、悪化しにくくなったりするとされています。
 もうひとつは温熱の効果です。疫学的な統計などはまとめられていないですが、体の冷えがアトピーに関係があるとも言われています。個人的な感想ですが、入浴することで、体が温まり症状を改善してくれるような気がします。
 症状に効くならどれだけでもするわ!という方、少し待ってください。入浴にも少しだけ注意が必要なのです。

A:石けんとタオルは厳選すべし

 アトピーは先述の通り、バリア機能の低下という特徴があります。簡単に言うなら皮膚表面に脂が出にくく、乾燥しているということです。にもかかわらず、強い石けんや硬いタオルなどを使えば、必要以上に皮脂を取り除いてしまい、さらにダメージが加わってしまいます。なるべくソフトなものを使いましょう。よくアトピーを想像させるような言葉を使い、売り出されている石けんやタオルがあります。きっといいものなのでしょうが、過信は禁物です。自分で試してみて本当に合っているものを使いましょう。タオルに関しては、できるだけ使わない方がいいのではないかと思っています。私は背中のみをタオルで洗い、ほかは手で洗うようにしています。何となくですが、タオルでゴシゴシ洗うと皮脂が落ちすぎてしまうような気がするからです。

B:入浴時間は短く

 体温を高めるため!と意気込んで1時間も2時間も入浴する。これはダメです。血の巡りが良くなりすぎて掻痒感が強くなりかねませんし、何よりキツイ思いをしての入浴ではリラクゼーション効果は期待できないからです。入浴時間は洗う時間も含めて30分以内を目安にしたらいいかと思います。

C:入浴剤を使いましょう

 理由はよく分かりませんが、水道水をそのまま使って入浴すると肌がピリつくことがあります。入浴剤を使って入ると、そのピリつきが弱まるような気がします(個人的な感想で申し訳ないです)。必ず使いましょう、というのではないですが、使ったほうがいいと思います。ではどんな入浴剤がいいのかというと、答えは、実はありません。気に入った香りのする、気に入ったメーカーの、気に入った使用感のものを使いましょう。リラクゼーション効果を高めてくれたり、保湿効果を高めてくれたりしますので、自分に合ったものを探してみましょう。
 ある医師に「入浴はシャワーにしなさい。湯船につかると血行がよくなりすぎて、痒くなるから」と言われたことがあります。確かに一理ありますが、私は湯船につかることをすすめたいです。シャワーではリラクゼーションが期待しにくいから、というのと、湯船につかってもシャワーでもあまりかゆみに差がないことが理由です。ただ、いずれの場合でも入浴後は皮膚のバリアが弱くなっていることは確実なので、スキンケアだけは早めにキッチリとすることをおすすめします。

(つづく)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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