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アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(8)
特別取材
2009年5月 7日 09:17

脱ステロイドは有効か?

 そんな苦痛を乗り越えて、およそ1年が経過したころ、やっとなだらかな丘に到達しました。ステロイドに頼っていた体から脱皮できたのだと感じました。心底安心しましたね。これで普通のアトピー患者に戻れたと。さらにひょっとしたらアトピー自体も克服できたのかもしれない、と期待もしました。
 ところが、やはりさすがに頑固な私の体はアトピーを忘れてはくれませんでした。悪化したのです。ただし、びらん(表皮が薄くなりただれた状態)にはなりましたが、以前より全く辛くない。さらに悪化のリズムが以前は山脈のように連なっていたのですが、脱ステロイドして以来、ゆったりとなるようになったのです。脱ステロイドから2年、3年と経過して、どんどんと悪化サイクルが長くなりました。2年目には月に1,2回、3年目には月に1回弱と、長くなり、今ではここ半年は極度の悪化に出くわしていません。今はちょっと違う治療もしているのですが。
 脱ステロイドには時間がかかります。さらに凄まじい苦痛が伴います。その上、根治はしません。普通のアトピー患者になるだけです。よって人にすすめられるものではありません。というのが私の意見です。加えて、幸いにも私は脱ステロイド期間中に感染症などが(たぶん)なかったのでよかったのですが、命にかかわる感染症を患うこともあるそうです。もし脱ステロイドをしようというなら、飽くまでも自己責任で、できたら理解のある医師のもとで行ってほしいと思います。脱ステロイド以前に、もっと工夫すべき点があったのではないかとも今なら思います。(つづく)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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