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特別取材

アトピー性皮膚炎と闘う男の手記(9)
特別取材
2009年5月 8日 11:30

脱ステロイドの前に(スキンケア)
 脱ステロイドの前にやるべきこと。まずはアトピーの性質を知ることだと思います。アトピー患者はアレルギーを持っていることは先述のとおりですが、実はもう一つ大きな特徴があります。それは皮膚のバリア機能の低下です。低下というと語弊があるかもしれません。私のバリア機能が、そもそも低いらしいので。このバリア機能、例えるなら脂の膜のようなものと想像したらよいと思います。
 専門的に言うなら、細胞間を埋めているセラミドの量が少ないということです。ため、その隙間を抜けて抗原(アレルゲン)が体内に侵入、アレルギーが引き起こされるという構造のようです。バリア機能が弱いということは、それを強化してあげることが改善につながる。これは間違いないです。俗に言われるスキンケアというものです。以下にスキンケアの要点をまとめます。

A:肌をできるだけ清潔に保つ。
 肌のバリア機能が弱いためにアレルゲンが侵入してくるわけです。まずは皮膚についたアレルゲンを取り除きましょう。それに自分の皮脂や汗も増悪要因になるとの報告もあります。できるだけ、こまめに洗いましょう。炎症がひどいときなどは洗うことができないでしょうが、そのときは仕方がないとあきらめるのが良いと思います。無理はいけませんし、炎症がひどいときに洗うと精神的にも参ってしまいます。

B:手は清潔に
 かゆいときに掻いてしまう。意思をどれだけ強く持っても、かゆいときには掻いてしまう。そういうものです。掻くことは、それ自体が増悪要因になってしまうので、できる限り我慢するほうがいいのですが、それでも無意識に掻いてしまうもの。だったら、その掻いてしまった影響を最小限にとどめる工夫をしましょう。そのためのファーストステップ、それが手をこまめに洗うことです。それと爪を短く切っておくことです。それだけで皮膚に与えるダメージは段違い。やらない手はないと思います。

C:皮脂の落としすぎは禁物
 洗浄力の強い石けんを使うと、皮脂を落としすぎてしまいます。皮脂が落ちすぎると、どういうわけかかゆみが増しますし、熱感がでたりします。ですから石けんのセレクトには気を遣いましょう。私は岩塩入りの天然素材の石けんを使っていますが、向き不向きがあると思いますので、色々と試してみることが大事だと思います。

D:洗った後は必ず保湿
 洗った後は、とにかく保湿しましょう。ただでさえ弱いバリアを、洗浄でさらに弱くしてしまっているのです。私の場合は化粧水をふった後、ワセリン系の脂を塗ります。人によって異なると思いますが、私にはワセリン系が合っているように感じます。逆に尿素系などの保湿剤はヒリついたり、すぐにかさついたりして私には合いませんでした。お医者様がすすめるから、処方してくれたから効くに違いない。この考え方は捨てましょう。お医者様は治らなくても痛くもかゆくもありませんからね。自分で判断し、きちんとお医者様と話し合って自分に合ったものを探すのが良いと思います。
 以上、私が毎日しているスキンケアです。この考え方は1990年ごろにまとめられたものなのですが、今ではすっかり周知のこととなりました。効果が期待しやすいので、まずはキッチリとこれを行うのが大切と思います。(つづく)

【柳 茂嘉】

(プロフィール)
柳 茂嘉(やなぎ しげよし)
1975年生まれ。山口大学経済学部卒業。データ・マックス編集部記者を経て、現在フリーライターとして活動中。幼少期よりアトピーを患い、脱ステロイドなどの過酷な治療も経験。より完全な症状コントロールを目指し、体質改善策を模索し続けている。

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