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特別取材

ニジェール奮闘記(11) 番外編 南フランスの旅(1)
特別取材
2009年8月20日 15:25

 アフリカのような文化も食生活も違う国で2年間も生活をしていると、ストレスがたまる。赴任当時は毎日が新しいことの連続で楽しいのだが、次第にその国の現実や、言葉の壁など、本人が何らかのかたちで仕事の限界を感じ始めるとモチベーションが下がってくる。とくに1年経過時に疲れがピークとなる。年に1度日本に帰国し、リフレッシュできるのであればよいが、青年海外協力隊は、原則として2年間は日本に帰国することができない。私の場合は特に日本食に飢えていたので、「お寿司が食べたい」とか、「卵かけご飯が食べたい」など、つね日ごろ仲間相手に呟いていたものである。
 協力隊には、赴任期間が半年を超えると、20日間赴任国以外の国に行ける制度がある。ストレスを解消するには旅が一番ということで、多くの仲間がこの制度を利用してさまざまな国に出かけていたのだが、本稿では1週間かけて旅をした南フランスを紹介したい。
 090820_nijel_1.jpg
 ニジェールからフランスの首都パリまでは飛行機で6時間ほど。そこから私は、フランス第2位の人口を持つ都市マルセイユへ向かった。理由はアフリカの内陸国で川しか眺めていないので地中海を眺めたかったのとブイヤベースが食べたかっただけである。マルセイユまではパリからTGV(テージェーベー)と呼ばれる新幹線に乗って3時間。パリを出ると、始めのうちはなだらかな丘がずっと続いているが、地中海に近づいてくるにつれて石灰岩質のごつごつした岩が見えてくるようになる。そこまでくれば、マルセイユまで30分ほどで到着する。ちなみにTGVのチケットは早めに予約すれば、正規料金の4分の1の値段で購入することができる。日本からもインターネットを使って購入が可能である。090820_nijel_2.jpg
 マルセイユの歴史は古く、古代ローマ帝国時代にはすでに地中海で有数の港町だった。丘の上には船乗りたちの守り神であるノートルダム・ドゥ・ラ・ギャルド寺院が町を見下ろしている。マルセイユは坂の街なので、丘の上まで歩いて上がろうとするとちょっとつらい。私は蒸気機関車のかたちをしたミニバス『プチ・トラン』を利用した。このプチ・トランはフランスの各地の観光地で見ることができる。
 また、海を満喫したい人には、船に乗って20分ほど先にアレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』のモデルとなったイフ島という島がある。島のなかはまさに監獄の様相で、この絶海の孤島からどう逃げ出したのだろうか、と想像するのも楽しい。
 マルセイユに行く際に、散々注意を受けたのが治安の悪さである。毎週、日本人観光客がひったくりに遭うなどの被害が出ているという。フランス自体が治安のよい国とはいえないのだが、とくに日本人は不用心であることが世界中に知れ渡っているようで、狙われやすいので注意する必要がある。バッグを抱くように持つとか、現金や貴重品は分散して持ち歩くなど、ほんのちょっと意識するだけでもずいぶん違うので、覚えておいてほしい。

~つづく~

【廣瀬】

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