NET-IB NEWSネットアイ

ビーニュース

脱原発・新エネルギーの関連記事はこちら
純広告用VT
カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

特別取材

ニジェール奮闘記(17)~世界で一番貧しい国から~
特別取材
2009年9月 3日 11:37

(17)国内旅行記その1

 2008年の9月にバカンスをもらい、私はニジェール国内を旅することにした。最終目的地はザンデールという町だ。首都ニアメからは1,300km。バスに乗って最短でも13時間かかる場所にある、昔のニジェールの首都である。昔の王様の家があったり、精巧な銀細工工場があったりと、日本でいうなら京都といったところ。
 せっかく遠くまで行くので、各地の隊員宅を転々としながら1,300km先の古都を目指すことにした。まず始めに7時間かけてイレラという町へ向かう。
長距離バス
 朝の4時にバスが出発するので、朝の3時に起床し、バス乗り場まで向かった。そこまではタクシーである。深夜なので正規料金の2倍、しかも外国人だからさらにその倍ぐらいの料金を要求された。普通は断ったり交渉して金額を下げるのだが、眠いし他にタクシーがないので言い値で乗ることにした。
 朝の4時にもかかわらず、バス乗り場には乗車待ちのお客がたくさんいた。私の隣に座っていた方は、隣国のブルキナファソへ行くという。ちなみに西アフリカ諸国の人たちは「カルト」という身分証明書を持っており、それを見せればパスポートは必要ないそうだ。
 さて、バスに乗る。まるで何十年前かにどこかの先進国で使われていたような、古いバスである。途中、バスはいくつかの主要都市の停留所に止まるのだが、何もないニジェールであっても、ある地域はゆで卵が売っていたり、ゴマのお菓子が売っていたりと、行く先々の停留所で少しずつ売っているものが違っていて面白い。
一台の車にあり得ないぐらい人が乗る
 私が旅する地域は、ニジェールでも東の方に当たる。私はザルマ族とともに生活していたのでザルマ語なら多少理解することができたのだが、ここで生活するのはハウサ族であり、ハウサ語という言葉を喋る。バスのなかでハウサ語で話しかけられたのだが、まったく理解できない。唯一知っていたハウサ語で、「ハウサ語ができない」と伝えても、ニジェール人は人の話を聞かず一方的にハウサ語で話しかけてくる。結局コミュニケーションはジェスチャーである。
 イレラへは、途中の停留所で降り、そこから立ち乗りトラックに乗って30分ほど。のどかな町である。ここには協力隊員が2名生活している。電気は通っており、週に1度市場があって比較的快適なのだが、ここに来るまでには乗り換えをしなければならないのが少々不便ではある。また、ニジェールの地方都市は、雨季になると常に食料が不足するのだが、なかでも野菜はまったく手に入らなくなる。あるとすれば腐ったようなたまねぎぐらいと、地方都市の食糧不足は深刻である。日本人のように野菜をたくさん食べる民族ではないが、主食のアワでさえ時にはなくなる。

~つづく~

【廣瀬】

※記事へのご意見はこちら

関連記事

powered by weblio


特別取材一覧
特別取材
2011年6月24日 07:00
純広告VT
純広告VT

純広告用レクタングル


IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル