NET-IB NEWSネットアイ

ビーニュース

脱原発・新エネルギーの関連記事はこちら
純広告用VT
カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

特別取材

ニジェール奮闘記(18)~世界で一番貧しい国から~
特別取材
2009年9月 7日 10:57

(18)国内旅行記その2
舗装されていない道。普通に車が走る
 イレラを後にした私は、ギダンルンジという町へ向かった。ギダンルンジまでは4時間ほど。そこへ行くためには、まず交通の要衝であるサルナワという町へ行き、そこでギダンルンジ行きの長距離バスに乗る必要がある。というわけでサルナワという町へ向かった。
 そこでチケットを購入し、バスを待っていたのだが目の前でバスが通過してしまった。どうやら乗客がいっぱいだったようである。仕方なく払い戻しをし、別のバス会社へ向かう。ニジェールには10社近くのバス会社があるので別のバス会社を探すのはあまり苦労しないのだが、数件尋ねてもすべて「もう出ちゃったよ」という返事ばかり。あげく、「お前バス探しているのか」と言われ連れて行かれたのが、前々回紹介した事故多数のバス会社だった。さすがにこれはまずいだろうと思い断った。
 結局、移動手段がなくなってしまった。そろそろ午後5時。日も暮れ始めている。そうすると、一番最初にバスのチケットを購入した店の人がやってきて、「これに乗ったらギダンルンジに行ける」と言われた。見せられたのは牛が2頭ばかり屋根に乗っているハイエースだった。しかも、前のタイヤの軸が外れており、それを固定するために縄でぐるぐる巻きにしている。「これならギダンルンジに行けるぞ!」ととてもうれしそうに話しかけてくれるのだが、かたや私は不安がいっぱいである。しかし仕方がないので腹をくくって乗ることにした。車内に乗ると後ろのスペースには、これまた縄で縛られて身動きが取れない牛がいる。「屋根だけじゃなかったのか…。」車が動くと、ときどきガタリと首を振るので驚く。屋根からはときどき、牛の小便と思われる液体が落ちてくる。屋根に家畜を載せるのはごく普通である。ちなみにある人は、口を空けて寝ていたので家畜の尿を飲んでしまいアメーバ赤痢にかかったそうである。
車の上に牛が…
 牛とともに1時間ほど走っていると、突然渋滞に巻き込まれた。車の少ないニジェールで渋滞が起きることはまずないのだが、どうやらトレーラーが故障して、1車線をふさぎ、それを追い越そうとしたトレーラーもまた故障し、2車線しかない道路がふさがれてしまったというのである。ニジェールの物流は、すべて長距離トラックが担っている。2日も3日もかけて、首都から各地方都市へ物資を運ぶのである。車を降り、追い越そうとした方のトレーラーをみると、運転手が必死になって修理している。無事に直ればよいが、このまま動けなければこんな何もない場所で野宿かな、と思って眺めていた。しばらくして修理が終わり、再び出発した。そこからは順調に進んだのだが、ギダンルンジへ到着したのは夜の8時過ぎだった。くたくたになった私が、食事もそこそこに横になってしまったのはいうまでもない。

~つづく~

【廣瀬】

※記事へのご意見はこちら

関連記事

powered by weblio


特別取材一覧
特別取材
2011年6月24日 07:00
純広告VT
純広告VT

純広告用レクタングル


IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル