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糸島半島の海と土壌が危ない~愛州産業の不法投棄!?
特別取材
2010年7月21日 08:48

愛州産業による産業廃棄物の最終処分場 NET-IB取材班に西区西浦にある産業廃棄物の最終処分場にとんでもない産廃物が"不法投棄"されている疑いがあるとの告発があった。とんでもない産廃物とは、石原産業㈱(本社:大阪市)のリサイクル製品であったフェロシルトである。フェロシルトとは2001年から土壌補強・埋戻材として販売されていたが、05年に環境基準を超える六価クロム、フッ素、放射能物質のウランやトリウムなどが検出されたことで産業廃棄物と判断されたものである。
 フェロシルトは03年に三重県のリサイクル製品に認定されたことで、岐阜県、愛知県、京都府などでの埋立てに使用されたが、05年の問題発覚以来、各自治体は石原産業に対してフェロシルトの撤去命令を出している。同社ホームページにおいて10年5月31日現在で42箇所の埋設地からフェロシルトの回収が完了したと開示しているが、なぜかその恐ろしい産業廃棄物が福岡地区へ運び込まれているというのだ。
 環境基準を超える産業廃棄物など、どの地区も受け入れを断るのは当然のことで、好き好んで危険な産廃物を受け入れる自治体はない。しかし、㈲愛州産業(本社:福岡市中央区)では福岡市許認可のもと、その危険な成分が含まれる産業廃棄物を受け入れ、最終処分が行われているという。福岡市の管理基準にも疑問は残るが、「危ないと分かっていて処分する愛州産業の企業としての姿勢は断じて許し難い」と地元関係者は憤りもって語る。
 福岡市西区西浦地区は、糸島半島の北部に位置し玄界灘を望み、近隣には二見が浦などの観光名所が存在し、風光明媚な地域である。また県道54号線沿いにはレストランやカフェが軒を連ね、保育園・小学校がある。そのような閑静で自然が多い地域である西浦地区に、産業廃棄物と判断されたフェロシルトが運び込まれているのである。地域の人々の生活を脅かし、地域の土壌をそして糸島の海を汚染し、自然そして生態系を破壊する恐れのある産業廃棄物フェロシルト。当方から愛州産業側へ、事実確認のため数回に渡り取材を申し込み、質問状を送ったが今持って返答はない。(つづく)

【河原 清明】

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