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副島隆彦の2011年世界の動きと日本経済の大予測(5)経営者が生き残るには人を育てる
特別取材
2010年12月25日 08:00

副島国家戦略研究所(SNSI)主宰 副島 隆彦 氏

 03年3月に起こったイラク戦争で、周りの国が大儲けした。とくに北はトルコ、南はドバイが儲かった。戦争があるから、周辺諸国の景気が盛り上がる。意地汚い経営者たちは、「早く戦争が起きないかな」と思っている。
副島国家戦略研究所(SNSI)主宰 副島 隆彦 氏 そして、ドバイショックが去年11月25日に起こった。この日からユーロが暴落した。ドバイショックというのは、アメリカによるユーロ叩き潰しだ。おかげで、日本のスーパーゼネコンが大赤字になった。その後、10年10月に1ドル80円台を割れる寸前までいった。いずれ70円、60円になるぞ、というのは脅しではない。東京は一瞬、そういう空気になった。しかし、東京のファンドマネージャーの9割は、アメリカの景気回復を信じている。そのまま地獄に落ちればいい。
 私、副島隆彦は、11年1月には80円を割るだろうと予測する。「79円75銭」という数字を覚えておいてほしい。かつて95年に、ここまでいったことがあるからだ。アメリカの手先である「ミスター円」榊原英資が、79円75銭まで上げたのを、アメリカの手助けによって100円まで戻してもらった。そのとき、アメリカに一生懸命カネを貢いだのだ。
 今、頭のいい中国人は、85年9月のプラザ合意の後、日本がどんなにひどい目に合ったかを研究している。さすが中国人。皆さんはせっかく福岡にいるんだから、中国人の友だちをつくりなさい。そして、商売をやっている人は、中国人を雇いなさい。本当にカネをかけて育てなさい。そして、信頼関係をつくりなさい。そうすれば、彼らは必ず恩義に報いるから。それが、新しい投資の材料になるから。訳の分からない株を買うよりも、人間を育てなさい。
 だから私も「副島隆彦の学問道場」で、57人の弟子を育てている。200人、300人と育てていこうと思うし、中国人、ブラジル人、インド人も育てるつもりだ。
 経営者だったら、それくらいの発想をしなさい。そして彼らに儲けさせなさい。それが本当の経営だ。建物なんかつくっても、所詮は30年くらいしかもたない。しかし、人間は50年もつ。あなたたちが人を大切にすれば、彼もまた、あなたたちを大切にしてくれる。

(了)

<シリーズ一覧>
「副島隆彦の2011年世界の動きと日本経済の大予測」
(1)2012年に向けて株価は暴落していく
(2)本当のことを知ろうとしない日本人
(3)カネはあるのに銀行で止まっている
(4)世界大恐慌が始まり米国が没落する
・(5)経営者が生き残るには人を育てる

【2010年12月19日「(株)データ・マックス」特別講演会より】

<プロフィール>
副島 隆彦(そえじま たかひこ)

副島 隆彦(そえじま たかひこ)1953年、福岡市生まれ。本籍・佐賀市。早稲田大学法学部卒業。銀行員、代々木ゼミナール講師、常葉学園大学教授を歴任。政治思想、法制度論、経済分析、社会時事評論などの分野で、評論家として活動。日米の政財界、シンクタンクなどに独自の情報源をもち、日本人初の「民間人・国家戦略家」として、日本は国家として独自の国家戦略を持つべきだ、と主張している。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。近著に『日米 地獄へ道連れ経済』(祥伝社刊)、『中国バブル経済はアメリカに勝つ』(ビジネス社)、『悪魔の用語辞典2 日本のタブー』 (KKベストセラーズ)、ほかに『恐慌前夜』(祥文社刊)、『暴走する国家、恐慌化する世界』(佐藤優氏との対談、日本文芸社刊)、『新たなる金融危機に向かう世界』(徳間書店刊)など著書多数。


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