「広瀬隆」という名前は、3.11以降、福島原発に関する取材の際に、必ず聞いたものだ。TV局の友人に尋ねると、TV局では「上映禁止物体」に扱われているという。
「上映禁止物体」とは何か。「すぐ裸になる」とか、「体にダイナマイトを巻いている」とか、「サリンを持参している」とか、とても危険なイメージだ。
広瀬氏の場合は少し違う。新聞・TV等大メディアは広告スポンサーに逆らえず、学者は国や学校に予算を握られ、「反世論的」と言われる発言は、たとえ真実であっても、自制する。ところが、広瀬氏は"真実に妥協をゆるさない"ので、生放送はもちろん、番組として恐くて出せないらしい。
この本は、3.11以前、2010年7月に初版が出た。3.11以降に重版頻度が加速し、最近筆者が読んだのは7刷だ。並行して、新刊を数冊読んでいたが、この本が一番、面白いので紹介する。
広瀬氏の意見は、膨大なしかるべきデータおよび世界中の学者、研究者の理論・見解に見事に裏づけられている。ところが、その結論が、いわゆる日本の"マスコミ世論"と、少しだけではなく、まったく違うのだ。
世界中の天文学者、物理学者、生物学者、地質学者、考古学者、文化人類学者で広瀬氏と同意見の人間は多い。そして、欧米のマスコミは、ブラインドなく、その事実を取り上げている。日本のマスコミはどうしたのか。単に知識、見識が足りないだけなのか、別の意図があるのか。
一言でいうと、「二酸化炭素地球温暖化説」はウソであるという。今や、日本のマスコミを除くと、二酸化炭素地球温暖化説を主張した「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の捏造は確定事実(クライメートゲート事件等 参照)である。IPCCはノーベル平和賞をとったが、あれは、ノーベルSF文学賞の間違いだと著者は言う。それほど、虚偽記述が多い。その十分な根拠がこの本に詰まっている。
1.地球温暖化の犯人は二酸化炭素ではない。(冤罪事件)
2.地球温暖化から原発増設議論へ導く力が働いている。(悪の企み)
3.原発の温排水の熱量は広島原爆の100倍に相当する。(海の汚染)
4.原発が一基もなくても発電所は有り余っている。(停電は戯言)
5.化石燃料<石炭・石油>は当分枯渇しない。(産油国&メジャーの謀略)
広瀬氏は、「私が書くことをそのまま鵜呑みにする人間は嫌いである。町の図書館の資料で十分なので、自分で確認して欲しい」と読者に挑戦状をつきつけている。自分の頭で考えろということらしい。
<プロフィール>
三好 老師 (みよしろうし)
ジャーナリスト、コラムニスト。専門は、社会人教育、学校教育問題。日中文化にも造詣が深く、在日中国人のキャリア事情に精通。日中の新聞、雑誌に執筆、講演、座談会などマルチに活動中。
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