2024年04月19日( 金 )

どうする政治参加の促進?田中しんすけ議員に聞く(4)

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 ――議員活動の議会活動、政治活動、地域活動の3つのうち、地域の課題はいかがですか。

 田中 地域のいろいろな取り組みに参加して、実際の地域の課題をしっかり吸い上げて議会の場に取り上げるということを、引き続きやっていきたい。

 ――かなり相談も寄せられてきているそうですが。

 田中 そうです。3期目になって、地域・団体からいろいろな課題も寄せていただけるようになったので、やりがいがあります。

 ――中央区の地域の課題、この4年間の地域づくりの重点は。

田中 しんすけ 市議<

田中 しんすけ 市議

 田中 私は中央区平尾に住んでいますが、一番ホットな地元の課題は、校区人口の増加に起因するものです。人口が増えていて、校区の人口が2万2,000人くらいいます。これは1つの町とか市に近い規模ですが、これからもまだ人口が増えていくというなかで、どうやってその人たちを地域コミュニティに巻き込んでいくのか、さらには教育環境(特に小学校の狭隘化の問題)や保育環境を整えていくのか、ということに関心があります。
 全国的には人口減少が課題になっていますが、おそらく中央区全体、福岡市全体が、人口が増えてくることによる課題にもう少し取り組まないといけない。地域コミュニティでは、実際の町内会活動とか自治会の活動に参加する人が不足しているというのが課題です。また、人口構成を見てみると、確かに若い人が多いけれども、実際には高齢者の方も増えています。高齢者の移動支援も課題です。特に笹丘とか輝国とか小笹は坂が多いので、高齢化の進行に伴い移動支援をどうしていくか、という議論も今後顕在化してくると思います。
 中央区独特の課題で言うと、都心部を抱えていることから、けっこう街のにぎわいの中心部になるので、外から人が来る。観光客も来る。その一方で、街のにぎわいを優先するがゆえに、住んでいる人の充足感が置き去りにされないかという心配があります。だから、中央区は賑わいの中心という反面、実際に長く住んでいる人もいるわけで、その人たちの住環境・生活環境をどう向上させていくのかということにも目を向けて、両立させていかなければいけません。

 ――高齢化した北九州市では、地域コミュニティバスが運行していますが、福岡市でも必要になっていきますか。

 田中 福岡市内でいうと、南区柏原校区などでコミュニティバスを運行していますので、交通事業者と福岡市と地域で住み分けしながら、かつ協力しながらやっていくことだろうと思います。

 ――高島市長へのスタンスは。

 田中 そもそもの話ですが、市長と市議会との関係で言うと、二元代表制というのがあるわけで、議会はそういう意味では論理的には野党の存在でなければならない。地方政治は国政とは違い二元代表制ですので、私は野党的な立場で接していくというのが基本であって、地方議会としての基本的な立ち位置は「いいものはいい、悪いものは悪い」であるべきだと考えます。

 ――「悪い」という場面は増えてきそうですか。

 田中 増えてきそうかどうかはまだ…。市長も2期目の任期始まって半年ですので、これからです。

 ――今後の活躍を期待します。

(了)
【聞き手・文:山本 弘之】

<プロフィール>
田中 慎介(たなか しんすけ)田中 慎介(たなか しんすけ)
1978年生まれ。福岡県立筑紫丘高校卒業、九州大学法学部卒業、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。民間会社を経て、2007年福岡市議に初当選。現在3期目。

 
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