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2016年12月19日 11:34

朴大統領弾劾後の政局の行方(前)

日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)

 今月の9日韓国の国会は、在籍議員300人中299名が投票に参加し、234名の賛成、56名の反対、7名の無効、2名の棄権で、朴槿恵大統領の弾劾を可決させた。これは盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領に次ぐ2回目の弾劾可決で、弾劾の最終決定は憲法裁判所に委ねられることになった。
 憲法裁判所でいつ、どのような結果になるのか、国民の関心が高まっている。

korea 憲法裁判所で弾劾が決定されるためには、9名の裁判官のうち3分2である6名の賛成を得なければならない。ところが、2名は来年の初めに任期が終了するので、実際には7名のうち6名の賛成を得なければならなくなるため、かなり難しい。それに、審理が終わるまで6カ月という歳月が必要になるので、この時間の短縮をめぐって、いろいろな意見が激しく対立している。

 まず、朴大統領は、今回のスキャンダルに対しての責任を、まったく痛感していないようだ。むしろ、自分は被害者だという意識があって、残念に思っているように感じられる。
 最初の談話文では、崔順実(チェ・スンシル)容疑者について、「困っていたときに助けてくれた人」という表現を使ったが、最近は崔容疑者と距離を置くためなのか、「崔は自分の侍女のような存在で、自分とは目も合わすこともできない者であった」と表現が変わっている。しかし、そのような説明はつじつまが合わず、説得力がかけていて、朴大統領に対する不信感だけが募っている。
 マスコミの報道内容についても、国民にとっては常識的には到底納得のいかない話ばかりで、怒りを抑えきれない状態である。もちろん、きちんと事実を確認する作業は必要だが、常識的に考えても、また状況から判断しても、マスコミに報道された証言内容は真実に近いと国民は判断している。

 朴大統領が事実を明白に認めていないなかで、崔容疑者が国政に深く介入していたという証言は続々と出ている。崔容疑者が秘書官会議を主催し、いろいろな指示を出したという証拠。さらに携帯電話の通話記録からは、朴大統領も秘書官も崔容疑者を先生と呼び、侍女どころか、崔容疑者は自分が大統領でもあるかのように権力をほしいままにしていた証拠がある。

 今回のスキャンダルは機密漏洩のレベルではなく、崔容疑者が国政を蹂躙した証拠が次から次へと出ている。セウォル号沈没事故当時の朴大統領の“空白の7時間”は、今でも明らかにされていないが、最近、少しずつ事実が解明されつつある。明らかになった情報は、聞く人の耳を疑いたくなるような情報ばかりである。一国の大統領としての意識があったのかどうかを疑いたくなる話が多い。朴大統領は食事を1人ですることが多いこと、ヘアをセッティングするのに毎日3時間かけていたこと、夕方6時以降は連絡が取れないことなど、国政の最高責任者としては相応しくないことが多すぎる。

(つづく)

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