2024年04月19日( 金 )

八女市をハッピーに!太陽光でエネルギーの地産地消目指す(前)~(株)アズマ

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エネルギーを通じた理想の世の中づくり

(株)アズマ 中島 一嘉 社長<

(株)アズマ 中島 一嘉 社長

 八女市に本社を構える(株)アズマの中島一嘉社長の夢は壮大だ。1978年、ソーラーのアズマとして創業して以来、屋根上のスペシャリストとして業績を積み上げてきた。太陽熱温水器の設置工事などを手がけていた同社は99年、太陽光発電設備の施工・販売に乗り出した。建築板金業として磨いてきた技術、太陽熱温水器で培ったノウハウを用いて、地域に密着した太陽光熱のスペシャリストとして活躍してきたのだ。

 2012年には電力の固定価格買取制度が導入され、一気に太陽光発電設備需要が高まった。そこで中島社長は考えたのである。
 「電力の自給自足ができれば、地域に循環するお金が増えて地方創生にも役立つ。八女市の商店や企業も潤うのではないか」。
 このアイデアを実現するために、アズマとその関連企業は企業グループ「アズマックス」を結成。エネルギーの自給自足を通じた八女市の活性化を具現化するために動き出したのだ。

 屋根上に注がれる太陽光エネルギーを集め、八女市全体のエネルギーの自給自足を実現する。そのために同社は新電力(特定規模電気事業者)に登録。エネルギーをつくるだけでなく、その販売まで手がけることにしたのだ。
 「これまで電力会社に支払っていたお金が、地域で循環する仕組みをつくりたいのです。それが新ビジネスの創出や既存ビジネスの発展につながり、めぐって八女市全体が潤うようになると考えています」(中島社長)。

 八女市全体を「ハッピー」にしたい。中島社長は取材中、何度もハッピーという言葉を使った。八女茶で有名な八女市は、農業を中心とした町だ。高齢化など、地域で抱える問題も多い。その問題を助ける一助になりたいという強い思いが、中島社長の原動力となっている。

 中島社長の手法は、大規模な太陽光発電設備を導入することではなく、戸建てなどの屋根上発電でつくられた電力を集めて自給自足することにある。エネルギーの自給自足で市内の富の流出を防ぎ、循環するお金を増やすと同時に、災害に強い町づくりにも役立てる考えだ。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
(株)アズマ
所在地:福岡県八女市吉田1645-4
代 表:中島 一嘉
創 業:1978年
設 立:2003年
TEL:0943-24-4001
FAX:0943-24-2421
URL:http://www.e-azuma.jp

 
(中)

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