2024年04月17日( 水 )

23日の日経平均株価~一時1万9,000円割れ

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 23日のダウ平均株価は、アメリカのトランプ大統領が掲げる大規模な減税策などが実行されるかどうか不透明だという見方から軟調に推移し、結局終値は前日比▲4ドル72セントの2万656ドル58セントと6営業日続けて下落し、約1カ月ぶりの安値水準となった。

 一方23日の東京株式市場は、学校法人「森友学園」(籠池泰典理事長)への国有地売却を巡る証人喚問の影響を見定めようと、東京市場で積極的な取引が控えられたため、日経平均株価は一時、取引時間中としては約3週間ぶりに1万9,000円を割り込んだ。

 午前10時から参院予算委員会で証人喚問が開始されると、新たな証言が出なかったことから、日経平均株価はプラスに転じ、前場は前日終値比26円84銭高の1万9,068円22銭で取引を終えた。

 後場に入ると外国為替市場で円高の動きが弱まる中、値下がりした銘柄を買い戻す動きもあって株価は上昇に転じ、日経平均株価は前日比+43円93銭の1万9,085円31銭で取引を終えている。

 一方九州地銀の株価は別表の通り、ふくおかFGを除き、前日比で大きく値を下げる状況が続いている。ふくおかFGは2017年3月期の当期純利益を400億円と予想していたが、日銀が昨年1月29日に発表した「マイナス金利政策」の導入によって経営環境が厳しくなっていることを踏まえ、株式価値を再評価し、傘下の熊本銀行と親和銀行の「負ののれん代」を一括償却し、548億円の赤字とすると発表。

 投資家は、このふくおかFGの当期純利益の赤字修正を高く評価。【別表2】の通り、23日のふくおかFGの株価だけは前日比+5円の492円となったが、他の地銀は大きく値を下げた。

 この株価の動きから見えるのは、九州地銀の来期の業績はさらに厳しくなると予想しているからだろう。ふくおかFGの赤字決算の発表は、絶妙のタイミングだったことを物語っているのではないだろうか。期末まで今日を含め6営業日となった。日経平均株価及び九州地銀の株価に目が離せない状況が続くことになりそうだ。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

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