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2017年05月24日 11:43

久留米経済人のホンネ「本当は本村会頭に引退してほしい」(前)

久留米商工会議所 会頭 本村 康人 氏

 久留米商工会議所の本村康人会頭が昨年11月1日に四選を果たしてから、半年が経過した。久留米経済界の顔として活発に活動している姿は、久留米ではよく知られているところである。にもかかわらず、残り2年半もの任期中、本村会頭がトップで本当に良いのか?という声はいまだに根強い。自らが経営する会社を実質的に倒産させ、実態のないペーパー会社に籍を置いているという事実は、会頭としての資質や資格に疑問符をつけるには十分だ。

債権放棄記事に経営者は怒り心頭

 「今、(商工会議所の中では)データ・マックスの記事が話題になっている。表向きはほとんどが会頭を支持しているが、心の内まではわからない」と、ある議員は語る。本村会頭が発揮する強烈なリーダーシップは有名。「逆らうと面倒臭い」「本人がやりたがっているからやらしてあげればよかやんね」と議員たちもあきらめ顔。強権政治で反対意見を封殺し、長期にわたり会頭の座に居座ってきた。経営者としては酒卸の(株)本村商店の元社長、現在は(株)久留米業務サービスの取締役会長。久留米商工会議所の会頭としては2007年11月に就任し、現在4期目を迎えている。

 弊社では13年6月より、「本村会頭が久留米経済界のトップには不適格である」と発信し続けてきた。その都度、弊社情報誌の記事が拡散され、久留米経済界では話題となったものの、残念ながら「会頭を辞任させよう!」という動きまでには至っていないのが実情だ。なかには議員を辞職する人、商工会議所への年間口数を減額させて抗議の意思を示した経営者もいるようだが、大きな影響は出ていない。おそらく本村会頭も、このような記事を「屁」とも思っていないのではあるまいか。

 だが、久留米の経営者たちのなかにマグマのように怒りは溜まっていた。取材を重ねていくと、本村会頭がかつて経営していた本村商店が、筑邦銀行などから債権放棄を受けたことを快く思っていない久留米経済人が多いことに気づいたのである。

 事の発端は昨年4月、西日本新聞筑後版に、本村商店の代表人事と債権放棄がなされた主旨の記事が掲載された。放棄された債権の額は記載されていなかったが、その額は数億円とも言われている。記事が出た当時、久留米の中小企業経営者のなかではさまざまな反応が見られた。大半の経営者は「なぜ、会頭の会社だけ優遇されないといかんのか」と腸が煮えくり返る思いをしたそうだ。経営者のAさんは、「きちんと貸借対照表と損益計算書を見られる経営者がどれだけいるのか?私の会社は毎月数万円ずつ返済を行っているが、(会頭の会社は)借金を棒引きされたことと同じ。(少額でも)汗水たらして借金を返済している者からすれば、この借金チャラの特別待遇はとても看過できるものではない。借金を棒引きされたら、どれだけ会社が楽になることか」。日々返済に頭を悩ませている中小企業経営者の恨み節が聞こえてくる。

主な倒産は昨年9件 丸米、稲屋といった老舗も

 ここで、昨年1年間に発生した福岡県久留米市内での主な倒産事例を紹介しておこう。弊社が発行している経営情報誌「I・B」(毎週月、木発行)では、企業の破綻情報を紹介している。それによると16年に掲載された主な倒産のうち、久留米市内に本社を置く企業の倒産は9件だった。小郡市、八女市、柳川市などの近隣自治体まで含めると11件あり、筑後地区では合計20件であった。

 建設業など、好景気となっている業界もあるが、やはりごく一部に過ぎない。久留米の内訳は、寝具販売、土木工事、運送、老人ホーム経営、カメラ材料販売、電気工事、和菓子製造、自動車整備、食品小売業と幅広い業種にわたっている。昨年8月に倒産したカメラ材料・販売の(株)稲屋(負債総額:約1億4,800万円)は1917年創業の100年企業だった。ピーク時の82年7月期には約16億円の売上高を計上していたが、近年はデジタルカメラの普及にともなってアナログカメラ市場が縮小。15年7月期には売上高が約1億4,500万円に留まっていた。時代の変化に対応できず、売上を大きく落としたことが倒産要因だ。

 もう1社は昨年12月に倒産した寝具類卸売の丸米(株)(負債総額:約10億円)は1947年7月創業、今年70周年を迎える老舗だった。2010年3月期には約10億円の売上高を計上していたが、近年は消費低迷により売上が低迷。資金繰りも悪化し事業継続が不可能となった。

 両社とも、知名度と歴史がありながら倒産を余儀なくされた。時代の変化に合わせて業態を変えなければ生き残ることは難しかったのは違いあるまい。しかし、もし本村商店のように借金が棒引きとなったらどうなっただろうか?当然ながら、長い歴史に終止符を打つ可能性は大きく減ったのではないだろうか。

(つづく)
【矢野 寛之】

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