自民、安倍派5人衆や塩谷・武田両氏ら政倫審出席へ
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20日、自民党は、安倍派(清和政策研究会)座長の塩谷立元文部科学大臣と二階派(志師会)事務総長の武田良太元総務大臣が衆議院政治倫理審査会に出席する意向であることを立憲民主党に伝えた。立憲の安住淳国会対策委員長は、政倫審開催の手続きを行うとしている。
だが、立憲をはじめとする野党各党は「2人では不十分だ」と反発しており、21日午前、立憲、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の参議院国会対策委員長が会談し、パーティー収入を政治資金収支報告書に記載しなかった自民党議員に対し、理由や使途などを追及すべく参議院でも政治倫理審査会を開催する必要があるとの認識で一致した。
野党は、政治資金収支報告書に不記載であった安倍・二階両派の衆院議員51人全員の出席が必要であり、とくに安倍派5人衆や二階俊博元自民党幹事長らの出席を求めていくとしていた。
21日になって、自民党は、安倍派の事務総長を務めた松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業大臣、高木毅前国会対策委員長、萩生田光一前政調会長、世耕弘成前参議院幹事長の5人衆全員が出席の意向であることを野党に伝達した。
ところで、当初出席意向を表明していた2人、塩谷・武田両氏ではその在り方が異なる。
塩谷氏は安倍派の座長ではあったが、萩生田氏や世耕氏ら5人衆に比べ知名度が低く、安倍派として無難に済ませようという思惑があったのではないかと指摘されている。一方、武田氏は、派閥の教育機能の重要性など互助会としての派閥の必要性をかねてから主張し、後輩議員には「お前たちに恥をかかせないようする」と語るなど、政界における親分肌の持ち主であることから、堂々と国民の前で説明する腹を固めたとみられる。
自民党は、政倫審に安倍派5人衆が出席する意向だと伝えたことを踏まえ、衆議院予算委員会の理事会で、新年度予算案の採決の前提となる中央公聴会を来週27日に開催することを決めたい意向にあり、意見が交わされる。
21日時点では上記の情勢であったが、22日になり、自民党執行部の判断で、萩生田氏は出席しないことになった模様だ。
予算成立をめぐり、与野党の攻防は激しさを増してきた。
【近藤 将勝】
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