2024年03月29日( 金 )

溶けて溶けてどこへ行くの? 我々には覚悟はあるか(3)~覚悟を持ってスーパーカービジネスへ挑戦(前)

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

芝浦グループホールディングス(株) 新地 哲己 代表取締役会長

 トータル発電能力80MWを超えるメガソーラー発電所を運営する芝浦グループホールディングス(株)。一昨年からはホテル事業にも参入。2016年には自社で1から作り上げたホテルニューガイア上呉服をグランドオープンさせた。芝浦グループホールディングス会長の新地哲己氏に16年の振り返りと17年の展望を聞いた。

ホテル客室1,000室を達成

 ――まずは昨年のことについておうかがいします。2016年は新地会長にとって、どのような1年でしたか。

新地 哲己 代表取締役会長

新地 哲己 代表取締役会長

 新地会長 私たちは12年の電力固定価格買取制度以来、メガソーラー事業の展開を続けてきました。その事業で得たノウハウを活用し、14年7月に初めてホテル事業に参入しました。既存のホテルを買い取り、リニューアルしてお客様の満足を追求するという手法です。メガソーラー事業で得たリアルタイムモニタリングのノウハウを応用してホテルの宿泊価格設定をきめ細かく行いました。また、お客様の満足を追求するために内装、外観、ホスピタリティの向上に努めてきたことで、ホテル事業での手応えを感じることができました。16年はホテル事業を1つの柱に成長させることができた年だったと思います。

 ――16年はホテル事業が充実した1年だったのですね。

 新地会長 昨年1月にオープンしたホテルニューガイアドーム前を皮切りに、博多区の上呉服町、柳川市、山口県の宇部市にそれぞれホテルをオープンしました。これまでは既存のホテルをリニューアルしてきましたが、上呉服町では初めてホテルの建設から手がけました。とてもいい経験ができたと感じています。

 ――ホテル事業は目標だった1,000室を達成しましたね。

 新地会長 おかげさまで当初の目標を達することができました。ホテル事業は挑戦の連続ですね。ホテルは立地や部屋、宿泊価格など、お客様の要望がそれぞれ異なります。各ホテルで宿泊してくださるお客様の満足度を高めるための工夫を積み重ねていきました。たとえば15年にオープンしたホテルニューガイアオームタガーデンはシティホテルでした。それまでビジネスホテルを手がけてきた私たちにとっては大きな挑戦でしたね。

 ――オームタガーデンは福岡県の県南、大牟田市にあるシティホテルですね。

 新地会長 そうです。このホテルを手がけたことがきっかけで、16年11月にオームタガーデンに近い西鉄新栄町駅の再開発に携わることが決まりました。駅西側にあるオームタガーデンは耐震基準適合の問題や老朽化の問題もあり改修の方針で考えていたのですが、西側の再開発に携わることになり、そちらにホテルを建設することでオームタガーデンの機能を移すことを考えています。新たに建設するホテルは地上10階、客室112室、延べ床面積1万3,580m2のシティホテルを考えています。大牟田市の再開発事業に携わり、街づくりのお役に立つことができる、その機会を与えていただいたことに感謝しています。

技術を積み上げ新事業を展開

 ――1977年、電気機器を販売するシンチデンキとして北九州で創業され、設備販売や設置工事、メンテナンスと事業を拡大されてきました。太陽光事業には2002年から参入し、それらのノウハウがメガソーラーとして結実しましたね。メガソーラーの分譲という新たな取り組みを全国に先駆けて行い、メガソーラー事業では福岡県下を中心に35カ所、トータル発電能力80MWを超える発電施設を有するまでに至りました。今後、120MWまで広がっていくことが決まっていますね。まさに発電王です。メガソーラーに次いでホテル事業を開始し、あっという間に1,000室を達成された。発電王からホテル王への転身と私は評させていただきました。

 新地会長 ありがとうございます。地球環境の観点からエネルギー問題に取り組まなくてはならないと考えて、個別供給型太陽光発電マンション「ニューガイアシリーズ」を手がけたことが太陽光発電との出会いでした。その技術がメガソーラーにつながり、メガソーラーの技術がホテル事業への参入へとつながりました。時代は刻々と変わります。その変化はチャンスを生み出し、そのチャンスを逃さないことに尽力してまいりました。15年12月には宗像市のステーキハウス「ステーキシャロン」を手がけることになりました。この店は私たち家族の思い出の詰まった店でもありまして、その火を絶やさないためにバトンを引き継ぎました。飲食事業への参入も新たな挑戦でしたね。このようなきっかけを逃さずに挑戦を続けて技術を会得し、さらにその応用で社会に貢献することが私たちの使命だと考えています。

(つづく)

▼関連リンク
・「メガスーパーカーモーターショー2017」開催(2017年6月2日(金)~4日(日))

<COMPANY INFORMATION>
代 表:新地 哲己
所在地:北九州市小倉南区上石田4-17-22
設 立:2010年8月
資本金:4億5,400万円
TEL:093-962-6007

<プロフィール>
sinti_pr新地 哲己(しんち・てつみ)
1953年生まれ。電気技術者として就職、77年にシンチデンキとして独立。84年に芝浦特機(株)として法人化。2011年にはメガソーラー事業を進めるためにニューガイアエナジー(株)を設立。以後、次々とメガソーラー発電所を設置、運営している。14年からはホテル事業に参入した。

 
(2・後)
(3・後)

関連記事