最終年度を迎えた中期経営計画、ビッグプロジェクトで注目集める三井不動産(後)
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物流施設事業を拡大
通販市場の拡大にともない全国各地で物流施設事業の建設が相次いでいる。2017年は「MFLP稲沢」「MFLP茨木」「MFLP厚木Ⅱ」。18年には「MFLPプロロジスパーク川越」「MFLP平塚Ⅱ」が竣工する。なかでもMFLPプロロジスパーク川越は、約6万m2の敷地に、ダブルランプウェイを備える地上4階建てのマルチテナント型の物流施設として計画され、圏央道以南の関越自動車道沿いにおいて最大の物流施設となる。三井不動産(株)と物流不動産のグローバル企業である米・プロロジスの共同事業ということで注目されている。「物流施設事業は新しい事業で、しかも成長している段階です。ニーズも今後、より高まっていくでしょう」(同)。
ホテル倍増、1万室体制へ
同社のホテル事業は、アッパーミドル層を対象とした「三井ガーデンホテルズ」などを中心としてきたが、4月にハイクラスを対象とした新ホテルブランドを展開することを発表。新たなブランド名は『ザ セレスティンホテルズ』。17年9月7日に京都祇園、10月5日には銀座に開業する。
主力ブランドの三井ガーデンホテルは17年3月時点で全国20施設5,337室を展開しているが、同社は20年度には新ブランド施設と合わせて1万室体制を目標とする。「ホテル事業は宿泊料金も上昇傾向にあり、好調です」(同)と自信をのぞかせる。九州・福岡での戦略
「東京と比べて福岡の商圏は大きくないものの、良い土地を探して、オフィス・住宅・商業施設の分野で事業展開したい」というのが同社のスタンスだ。
最近では「(仮称)博多駅前二丁目ホテル計画」が着工したばかり。福岡県初となる三井ガーデンホテルとして、19年夏に開業する予定だ。このほかにも、「三井ガーデンホテル熊本」が熊本地震により一時閉鎖を余儀なくされていたが、17年4月1日にリニューアルオープンした。● ● ●
日本のみならず世界的に不動産事業は好景気に沸く。三井不動産はバランスの取れた戦略を取りながらビッグプロジェクトも目白押しだ。最終年度を迎える中期経営計画だが、今期の達成度、そして次の中期経営計画がどのような内容になるか、同社の戦略に注目が集まる。
(了)
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