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特別取材

【特別対談】期待される中日間の企業家交流 安徽省が秘める可能性(中)
特別取材
2010年12月13日 08:00

中国全国人民代表大会 代表  金  会慶 氏
西日本国際教育学院  理事長 宮田 道郎 氏

 尖閣諸島問題など日中間の外交上のトラブルは何かと絶えない。しかし一方で、ビジネスの世界ではそうした動きとは裏腹に活発な交流がなされている。今後、国民レベルで日本と中国はどのように付き合っていけば良いのか。今回、中国で全国人民代表大会代表を務める金会慶氏と西日本最大の日本語学校を展開する西日本国際教育学院理事長の宮田道郎氏に対談していただき、安徽(あんき)省を中心とした将来の日中関係のあり方について議論していただいた。

(聞き手:弊社代表 児玉 直)

<マスコミは大間違い>

 ―たとえば、反日運動がテレビなどのメディアで大きく報道されていますが、その影響はどのようにお考えでしょうか。誤解を招いている部分も多々あると思います。

  日本のマスコミは、中国の情報の伝え方に関しては、テレビも新聞も大間違いだと思います。日本問題に対して、中国のマスコミは主に国民および若者に法律に照らし、理性を持って愛国の熱意を表すよう導いており、非理性的なものや法律違反行為は不賛成の意を表しています。18~20歳の学生はまだ物事の判断がつきにくいため、正しい指導および教育が必要です。
中国全国人民代表大会 代表 金 会慶 氏 あと、企業が中国に進出するといった点で、日本のマスコミの報じ方は大間違いです。テレビも新聞もリスクばかりをクローズアップしますが、それは日本の習慣というか国民性なのかもしれません。中国進出という場合も、利益が出るかどうかというより、リスクがあるかどうかに注目します。しかし、リスクがないビジネスというのはあり得ないのです。それを恐れるような企業は、そもそも海外に目を向けていません。
 日本にとってはあれほど大きな隣国であり、現地では日本製品がたくさん出回っています。マスコミはとても大事なものですので、客観的に正しい報道を行なってほしいですね。

 宮田 私の学校でも、学生の保護者たちが、日中間の政治の現状が子どもたちに悪い影響を与えるのではないか、と心配しているような話を聞きますが、現地に行くと問題になっているところなどほとんどありません。他地域をまわってみても、中国人はどこでも、とても友好的ですよ。
 もっとも、日本語を学びたいという学生はもともと日本が好きなのです。それだからこちらに来ます。アニメなどは世界一すばらしいし、中国の子どもたちは皆、日本のアニメが好きですよ。

<日中間の架け橋に>

 ―来年は具体的にどのようなことをしていく予定ですか。

  まず、元ヤオハン会長の和田一夫さんと「中日企業家交流協会」を発起し、つくろうと思います。これまでにも文化交流会や友好協会はありましたが、企業家の交流協会は珍しいと思います。たとえば日中台の経済フォーラムはありますが、これは大臣クラスのものです。民間はありません。
 来年5月にシンポジウムを開催予定です。参加予定は、日本からは約300社、中国からは約500社になりそうです。第1回は省都・合肥で開催する予定で、そのときはぜひ皆さんにもお越しいただければと思います。しっかりとおもてなしさせていただきます。再来年は日本での開催を考えていますが、個人的にはとくに福岡で行ないたいですね。合肥と福岡の航空路線もすぐできますし。
 日中間は歴史的なもつれなどがあって、ネット上の世論は悪い流れに拍車がかかっているからこそ、民間企業は経済的に手を組んでいかなければなりません。私と和田さんが責任を持って、その役割を果たしたいと思っています。

西日本国際教育学院 理事長 宮田 道郎 氏 宮田 日本でも「ナントカ協会」という、かたちばかりの団体はたくさんありますが、文化交流ばかりで、金さんのような実務をされる協会は少ないかもしれません。中国人はしっかりと教育すれば、今の待遇が当然だと思っている日本人よりも働く国民性です。有能な人が多いのは事実で、ぜひ一緒にメンバーとして日中間の架け橋になるよう享受できればと思います。

(つづく)

【文・構成:杉本 尚大】


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