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REBIRTH 民事再生600日間の苦闘(27)~Xデー後の青写真
経済小説
2012年6月 1日 07:00

<Xデー後の青写真>
 まず、Xデーの時期であるが、これは、2008年11月14日から17日頃の間が妥当であると判断した。
 その理由としては、まず、当社の中間決算の発表期限が11月15日であった。先の08年3月期決算および8月の09年3月期第1四半期決算でも、監査証明を得るのにあれだけ苦労した。そして、その後の不動産の売却もはかばかしくなかった。

 私は、各取締役に対して、
 「売れる、売れないは別としても、今あるすべての物件について、親密な取引先から各物件の買付申込書をいただければよいが、そうでなければ期限までの決算発表は不可能です」と明言していたが、もはやそれも無理と見えた。

 そして、当社の支払日は20日であった。20日に、オーナーへの家賃送金が約3億円、取引先および人件費で約1億円を支払う予定であった。11月20日にこれを支払ってしまうと、資金はほぼゼロであった。

img_9.jpg 最後に、会長と社長で主要銀行にお願いした私的整理の回答期限が13日であった。私的整理が無理となれば、倒産となるのは確実であるため、13日以降のいずれかの日にXデーを決めざるを得なかった。
 これらのことを会長と相談し、14日金曜日に法的整理を申し立てることを決断した。

 結果としては、11月14日金曜日に民事再生法の適用を申立てたわけだが、それまでに倒産に当たり民事再生法を選ぶか会社更生法を選ぶかといった問題、それに申立代理人となる弁護士をどう選ぶか、というような問題を片づけ、さらに、総務部・経理部をもって大量の提出資料の準備を行ってXデーを迎えることとなった。

 民事再生は、倒産会社の経営陣が自力で再生することを前提としている。
 実際には、経営陣が自力で、といっても債権者の圧力によりオーナー経営者が退陣させられることが普通だし、一般の経営者のように個人として保証債務を背負ってしまっては、実質的に経営者が事業を経営し続けることは難しいかもしれない。それでも、黒田会長を筆頭に、各役員とも必死の思いで事業継続の手を打っていった。

(つづく)
【石川 健一】

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▼関連リンク
・REBIRTH 民事再生600日間の苦闘(1)~はじまり

<プロフィール>
石川 健一 (いしかわ けんいち)
東京出身、1967年生まれ。有名私大経済学卒。大卒後、大手スーパーに入社し、福岡の関連法人にてレジャー関連企業の立ち上げに携わる。その後、上場不動産会社に転職し、経営企画室長から管理担当常務まで務めるがリーマンショックの余波を受け民事再生に直面。倒産処理を終えた今は、前オーナー経営者が新たに設立した不動産会社で再チャレンジに取り組みつつ、原稿執筆活動を行なう。職業上の得意分野は経営計画、組織マネジメント、広報・IR、事業立ち上げ。執筆面での関心分野は、企業再生、組織マネジメント、流通・サービス業、航空・鉄道、近代戦史。


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